ストコフスキーの指揮する、ホヴァネスの1番、ミヨーの1番、コープランドの2番、セレブリエルの1番
こんにちは。久しぶりにだらだらとクラシック音楽オタク記事を書く気になりました。好きなCDについてです。
ストコフスキー指揮によるライヴ録音のCDで、ホヴァネスの交響曲第1番「追放者」、ミヨーの交響曲第1番、コープランドの交響曲第2番「短い交響曲」、セレブリエルの交響曲第1番、というのがあるのです。これは好きでしてねえ。いつも満足して聴いています。
まず、書いておきたいことは、このCDは、私が東京にいた12年間、すなわち1994年から2006年まで、ストコフスキー狂となって集めたCDのコレクションではない、という点です。いつ買ったかまではわかりませんが、少なくともこのCDの著作権は2009年と書いてありますから、私が東京にいたころ買ったCDでないのは確かです。記憶によってもそうです。
最初の曲がホヴァネスの交響曲第1番「追放者」であり、NBC交響楽団の1942年12月6日のライヴ録音です。このCDはすべてライヴ録音であり、正式にレコーディングされたものではありません。ストコフスキーは、ホヴァネスも、ミヨーも、コープランドも、セレブリエルも、1曲も正式なレコーディングを残していない作曲家となります。このホヴァネスの1番は、アメリカ初演のライヴであると記されています。これも最初、見たときは驚いたものです。私が学生時代からストコフスキーが世界初演あるいはアメリカ初演したホヴァネスの作品として認識していたのは、「アド・リラム」「オルフェウスによる瞑想」「世阿弥による瞑想」「神秘の山(交響曲第2番)」「交響曲第3番」「高い山からの眺め」あたりであり、交響曲第1番をストコフスキーがアメリカ初演しているとは思わなかったからです。それで聴いてみると、すごくいい曲、そしてすごくいい演奏なのです!
前にも書いたことがありますが、私はホヴァネスの作品では、長いこと「神秘の山」を聴きたくて聴けない時代が続いたわけです。ストコフスキーが委嘱・初演したホヴァネスの交響曲第2番「神秘の山」。やっと聴けた、図書館で借りたシュウォーツ指揮のCD。ストコフスキーの指揮による音源も入手しました。私はだんだんホヴァネスの作風になじんでいきました。この、ちょっとクセのある、しかし、病みつきになる音楽。この交響曲第1番「追放者」も、そういった音楽のひとつでした。私はこの曲が大好きです。そして、ストコフスキーの演奏は、共感に満ちており、ホヴァネスのこの曲のよさを最大限に表現していると私には感じられます。すばらしいと思います。
この日のストコフスキーのプログラムはほかに、バッハの巨人フーガ、バッハのアダージョ(トッカータ、アダージョとフーガの)、ワーグナーのジークフリート牧歌、ラヴァレのシンフォニック・ルンバとなっています。
続いて、ミヨーの交響曲第1番です。これもいい曲ですね!ミヨーの交響曲と言いますと、学生時代によく読んだウォルター・ピストンの管弦楽法という本で、しばしば譜例として挙がっているのがミヨーの交響曲第2番でした。このCDに入っているのは第1番です。フルートを吹く人にとっては「ソナチネ」も有名な作曲家ですね。このミヨーの交響曲第1番は、NBC交響楽団、1943年3月21日のライヴで、ニューヨークにおける最初の演奏だそうです。この日の他の演目は、ムソルグスキーの展覧会の絵ですね。ほかになにをやったのだろう。この2曲だと短い気がしますが。
つづいて、コープランドの交響曲第2番「短い交響曲」です。これもいい曲ですね。私は学生時代にコープランドの「エル・サロン・メヒコ」をやったことがありますが、その調子に似ていますね。NBC交響楽団の、1944年1月9日のライヴ録音。アメリカ初演だそうです。これも学生時代は知りませんでした。ストコフスキーが初演あるいはアメリカ初演したコープランドの作品としては、舞踏交響曲しか知らなかったものです。貴重なものがたくさん入っているCDです。この日の他のプログラムは、アルベニスのセビリアの聖体祭、ドビュッシーの牧神の午後への前奏曲、フェルナンデスのバトゥーキ、グアルニエリの3つの小品、となっていますね。他にも録音が残ったらよかったな、と思う作品はありますね。それにしてもNBC交響楽団はうまいですね。
最後に、セレブリエルの交響曲第1番です。これだけ時期が飛び離れており、1957年11月4日、ヒューストン交響楽団のライヴで、ヒューストンにおける録音です。世界初演のライヴだそうです。学生時代、セレブリエルという作曲家にも興味を持ち、仲間とセレブリエルの音楽を聴いて楽しんだものです。「テキーラみたい」と言った仲間がいました。あとから来るという意味であったようです。これも、なかなか強烈な音楽です。単一楽章の交響曲です。セレブリエルは指揮者としてストコフスキーの助手をしており、1965年のアメリカ交響楽団におけるアイヴズの交響曲第4番の世界初演および世界初録音においても、ストコフスキーの副指揮者を務めています。のちにセレブリエルはストコフスキーの編曲作品をレパートリーとして、だいぶCDを出しました。セレブリエルは1938年生まれで、現在、85歳です。この交響曲第1番は、17歳のときの作品だそうです。
この日の演奏会は、他に、ドビュッシーの古代の墓碑銘、ラフマニノフのパガニーニ狂詩曲、ムソルグスキーの展覧会の絵、となります。
どうも書いていて思った。この記事、前にも書いたことありますね?ごめんなさいね。どうしても、本日は授業が午後4時からでありますし、ひとりで留守番をしておりますし、読書はここのところずいぶんしていますし、気分転換に書いてみたのです。同じ話の繰り返しで恐縮です。書いたから公開しますね。やれやれ!それではまた!