計画のホビ、D-DAY「HUH?」の伏線｜すぐに戻って来た！
忘れもしない、2021年3月12日（金曜日）。
その日。
突然「BTS」の沼に落ちた新規ARMYです。
計画のホビ
待ち焦がれていた “約束の2025年”も、はや2月です。
そして、ホビのコンサートツアー『j-hope Tour 'HOPE ON THE STAGE'』の初日が一日一日近づいてきていますね。
ホビの入隊は2023年4月18日。
そして転役は2024年10月17日。
この間18カ月。
今回のソロのコンサートツアーのこと、新譜アルバムのこと。
ホビのことです。
どれほど考え、迷ってきたことでしょう。
どれほど期待を込め、実現まで自問自答を繰り返してきたことでしょう。
そこのことを思いめぐらすと胸が痛みます。
ただ、そもそも“計画のホビ”ですから。
この兵役の期間（18カ月）にも「ソロ活動の総まとめ」を華々しく披露するため綿密に計画をしてきたことでしょう。兵役中という期間も、BTSのj-hopeの姿を保ち続け、そのためにも時間を使ってきたのでは？ そんなことを想像してしまいます。
そうでなければ、転役後4カ月半でソロツアーを回るなどということができるでしょうか？
それほどまでに自分に厳しく微に入り細に計画をするホビのコンサート。
開幕日が近づくほど、期待が募ります。
「HUH?!（feat. j-hope）」SUGA｜Agust D D-DAY
ホビは、入隊の直前に１つのヴァースを残しています。
SUGA｜Agust Dのアルバム「D-DAY」に収録されている「HUH?!」にフィーチャリングとして参加しているのです。
アルバム「D-DAY」がリリースされたのは2023年4月21日。すでにホビが入隊した後のことでした。
ユンギは、4月18日にホビの入隊の見送りに行き、4月21日に新譜のアルバム「D-DAY」を発表し、4月26日には自身のコンサートツアーの初日をニューヨークで迎えます。（これが1週間の間の出来事です。）
そのユンギのコンサートでは、ホビをフィーチャリングに迎えたこの「HUH?!」がセットリストに組み込まれていました。
オープニングから第一部を終え、一旦バックに下がり衣装替えをし、再び登場して始める“BTSとしての楽曲シリーズ”の最後の曲として「HUH?!」を披露したユンギ。
SUGA | Agust D TOUR 'D-DAY'
セットリスト
第二部：“BTSとしての楽曲シリーズ”
●Interlude: Shadow｜「MAP OF THE SOUL: 7」（2020年2月21日）
●BTS Cypher PT.3: Killer｜「DARK&WILD」2014 年8月20日
●BTS Cypher Pt. 4｜「WINGS」2016年10月10日
●UGH! ｜「MAP OF THE SOUL: 7」（2020年2月21日）
●Ddaeng（땡）｜公式未発表（Soundcloudで公開あり）
●HUH?!｜「D-DAY」（2023年4月21日）
この6曲のシリーズは、“ラッパー ミンユンギ”の真髄を発揮する部分で、古くは2014年の「Cypher PT.3 : Killer」から最新は2023年の「HUH?!」まで。
始まりの「Interlude: Shadow」では
ーーーーーーーーーー
ラップスターになる
トップになる
ロックスターになる
すべてを手に入れる
ーーーーーーーーーー
と繰り返し自分に言い聞かせ、光と闇の落差にもがき苦しんできた姿を見せ、デビュー直後の2014年（Cypher PT.3 : Killer）から2023年（HUH?!）までの10年を駆け抜けるような流れ（フロウ）になっていました。
そして「Interlude: Shadow」で歌っていたこの部分
ーーーーーーーーーー
泣いているのか
何を恐れているんだ
これが欲しかったことじゃないのか？
望んだ人生、
欲しかった人生
選んだ人生を、悔いなく手に入れただろう
それに、すべてを持っているだろ
大きな家、大きな車、大きな指輪までも
欲しかったものはすべて手に入れて
なのに何が問題なんだ、楽しめよ
それとも全部手放したいのか？
走るのをやめるのか？
ーーーーーーーーーー
このヴァースへのフォロー（アンサー）かのように「HUH?!」でユンギは自問を繰り返します。
ーーーーーーーーーー
おれのことを理解できるって言うのか？
おれのことを分かったつもりでいるのか
全部くだらないな、おまえの望む人生なんて
おまえの望む人生なんて
おまえの叶えたい人生
これが望む人生なのか？
ーーーーーーーーーー
「HUH?!」は、2023年4月の発表の楽曲です。
この時期の創作には、デビューして10年で迎えることになった「兵役による活動休止」が意識されているのは間違いないですよね。
このタイミングで、 “成功したBTSのメンバーのひとりである自分” と“自分が望んできた人生”、そして“現実（等身大の自分）”のギャップで苦しみながら続けてきた活動にひと区切るつける。
そしてその先の“フェーズ２（または「Take2」）”に向けて、
「Huh⁈」＝はあ？何言ってるんだよ！
と、過去の自分に悪態をつき突き放す。
もうそんなことは乗り越え、次の人生に向かおうぜ！とでも言うかのように。
そしてこの「HUH?!」でのホビのヴァースです。
ーーーーーーーーーー
おまえのことばかり、は？
まったく価値なんてないんだから、は？
何を言えばいいんだよ、は？
おれがやるべきことをやっても
おれが行くべきところへ行っても
話題の的になるから
また炎上するから
計画通り（燃え上がる）
道の上で続けるよ（燃え上がる）
おれのステップは大きい（燃え上がる）
だから戻ってくるのは簡単さ（燃え上がる）
イマドキのシステムは屈辱的で、は？
機械はオーバーヒート、は？
逆境には耐えられても、屈辱には耐えられない
これがおれからのお返しだ、は？
ーーーーーーーーーー
計画通り道の上で続けるよ
ホビが入隊前にフィーチャリングで参加したユンギの楽曲「HUH?!」。
制作にあたってユンギは、「この楽曲のビート（ドリルビート）が難しくて、ホビならうまくできると思った（信頼している）、ホビしかうまくできる人がいなかった」と話しています。
また、ホビからの歌詞には一発でOKを出したとのことです。
ホビのヴァースは、兵役へ行く覚悟や、待たせることになるファン（ARMY）へのメッセージかのように受け取れます。
このタイミング（入隊直後のリリース）でファンに届く楽曲になることを意識して、ユンギがホビのために用意した「白紙」＝自由に任せるパートだった。そんな気がしています（勝手な想像または希望）。
そしてホビが残したヴァース。
「おれが行くべきところへ行っても」。
これは“兵役”のことでしょうか？
韓国国内では、K-POPが隆盛し国内だけでなく海外で活躍の機会が増え、BTSのように人気がある（売り上げがある）アイドルについては、「大衆衆芸術の優秀者に限り、それまでは “28歳まで” としている兵役の期限を“30歳になる年の年末まで”延長できるようにする「兵役法」が成立したり、さらには“兵役免除”が議論されたりするなど、BTSのメンバーの意思とは別に、政権の人気取りに名前を使われることがあったようで。
彼らにとっては「時期が来たら、義務を果たします」と回答していたのですが、やはり、本人たちの言葉ではない記事がまき散らされたり、誹謗の的にされたりして辛くもどかしい時間を過ごしていたようです。
そんな世間への“カウンター（反撃）”ですね。
「On The Street（道の上で）」。
ホビが、入隊前にリリースしたソロシングル「on the street （with J. Cole）」。
兵役義務に従って行くべきところへはいくけど、「On The Street」＝ストリートダンスは続ける、と宣言しています。
「ステップは大きい」。
兵役は18カ月の期間があるけど、大きな歩幅のステップを踏んで「すぐに戻って来るよ」と、ファン（ARMY）を安心させるメッセージかのようです。
もちろん、この活動休止期間を不安に思っているのは誰よりホビ自身でしょう。
それでも、批判や逆境に直面しようが自分の道を進み続けるという決意が表されています。
そして「おれのステップは大きい」から「戻ってくるのは簡単さ」と。
“ステップ”はホビのダンスを思い浮かべます。
手足が長く、華やかな動きを見せてくれるホビですから、そのステップは華麗で大胆。兵役期間、待たせてしまうファン（ARMY）を安心させてくれるように「大きなステップで、遠くからも早く戻って来るよ」と言ってくれているかのようです。
こうして、道の上に戻って来たホビが見せてくれる『j-hope Tour 'HOPE ON THE STAGE'』。
期待のセットリストに「HUH?!」があるかどうか？
ユンギがコンサート「D-DAY」のファイナルで「HUH?!」を披露する様子をホビは（RMとソクジンと一緒に）会場で聞いています。
次は、ホビがユンギの「HUH?!」をパフォーマンスし、このヴァースを証明する＝有言実行する姿を見たい！
「計画のホビ」の計画には、どこまで織り込まれているんでしょうか？
2023年4月 D-DAYで訪れたニューヨーク
「HUH?!（feat. j-hope）」を読んでみる
