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j-hopeはじまりの詩|「1 VERSE」から「Hope World」へ

忘れもしない、2021年3月12日(金曜日)。
その日。
突然「BTS」の沼に落ちた新規ARMYです。


待ち焦がれていた “約束の2025年”を迎え、開催が発表されたホビのコンサートツアー『j-hope Tour 'HOPE ON THE STAGE'』。
完全体カムバック(期待)が6月だとすると、転役(10月17日)から8カ月の間にソロ活動のコンサートツアーをすることになるホビ。

ツアーに出る前には新譜(アルバム)の発表もあることでしょう。

そうなると、気になるのはコンサートのコンセプト(テーマ)とセットリストですよね。
新譜からも組み込まれるでしょうが、過去のソロ楽曲からどの曲がパフォーマンスとして見られるのか?またBTSのグループ曲からはどの曲がピックアップされるのか?
ホビが、どんなストーリーを見せてくれるか、楽しみですよね。

これまでに発表されているホビのソロ楽曲(29曲)

どうなるんでしょうね。
特に、ステージのオープニングの1曲目が何になるのか…。
本当に楽しみですね。

j-hopeの原点

ホビのソロ楽曲。
実は、ずっと、ホビのソロ楽曲発表の1曲目は「MAMA(アルバム「WINGS」2016年10月10日」だと思っていたんです。

BTSのアルバムに収めるソロ1曲目が “オンマへの感謝と愛” のメッセージというのに驚いて、この「MAMA」がホビの印象を決定づけるものになっていました(よく聞く韓国男子のマザコン傾向も重なって)。
BTSのアルバム「WINGS」には、ほかのメンバーのソロ楽曲も収められていて、そのどれもが彼らの音楽やグループのメンバーとの関係のルーツを表現していたこともあり、ホビがまず自分の原点として楽曲化したのはオンマへのメッセージだったのね、と。
そう思い込んでいました。

「MAMA」では、“オンマへの愛と感謝” の元にあったストーリーが語られています。

ダンスに夢中になっていたこと。
お父さんにはダンスの道(習うこと)を反対されていたこと。
そのお父さんに反発して、お母さんはずっと応援してくれていたこと。
ダンスのレッスン費用を捻出するために働きづめだったお母さんのこと。
その両親のために“成功すること”をあきらめなかったこと。
“自慢の息子”“頼りになる息子”になりたかったこと。

「MAMA」を聴くたびに、このことが“BTSのj-hope”を作ったんだなぁ、と感じ入っていました。

でも、この「MAMA」が発表される以前に、ホビは自作のソロ楽曲を発表していたのですよね。
それは、「1 VERSE」という楽曲で、発表の場はSoundCloud(音楽共有のクラウドサービス)。
発表していたのは2015年12月21日のことだったようです。

デビューの2年半後、「MAMA」発表の10カ月前のことですね。

「1 VERSE」から「Hope World」への心境の変化

「J-HOPE オレの名前」で始まる「1 VERSE」は、初めてのソロ楽曲ということで“自分自身のこと”を語る楽曲になっています。
曲は高らかに鳴り響くフォーンの音で始まり、“英雄の登場感”が漂うトーンで、全体には、かなり尖ったダークな雰囲気。

この頃(2015年頃)は、防弾少年団(BTS)にとってはリーダーRMとSUGA(ミンユンギ)がリードする “ヒップホップグループ” の面と、デビューしてヒットをさせる荷を背負った“アイドル”の面がせめぎ合っていた時期だったわけで、公式に発表するのは“アイドル”的な楽曲多く、その裏では“ヒップホップグループ”として集められたRMやSUGA(ミンユンギ)とともにホビも、表現したい自分とのギャップや有り余る熱量を抱え悩みが多い時期だったことでしょう。
そんな苦悩を発露する形になっているのが「1 VERSE」でしょうか。

「1 VERSE」でホビは、ギアを切り替え防弾少年団(BTS)の活動とは別の顔を見せようとしています。
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J-HOPE オレの名前
はじめよう オイルを注いで
いつも回っていた歯車を止めて 
火をつける オレの真価
集まれ 同じような仲間たち
ーーーーーーーーーーーー

そして、この「1 VERSE」で見せているホビの別の顔…汚い言葉を使い、ヘイターやメディア(パパラッチ)に対し毒を吐く…これもホビが持っていた一面なのでしょう。
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見せてやる ナイフの切れ味
取り除く 腐ったヤツらを
どうせ全部 落ちて消えるチリ
吹けば散っていく群れる鳥
どうせ行き場所のないんだろ
オレはクールに撃ち落とす
よく見ておけ オレの才能
文句ある?
ーーーーーーーーーーーー


一方、この10カ月のに発表された「MAMA」では完全にいま私たちが見せてもらっているホビそのものです。優しく紳士的で愛を惜しみなくメッセージにするホビ。愛らしいホビです。
そしてさらに1年半後の2018年3月2日に発表されたMixtape「Hope World」のタイトル曲「Hope World」では、Soundcloudの「1 VERSE」を封印するかのような内容が歌われているんですよね。
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ボクの名前はボクの人生
希望に満ちたバイブス
否定するより肯定するタイプ
名札のとおり、でも値札はない
うう
純情派ではない
怖いもの知らずのお年頃
悪口や汚い言葉もわりと言うけど
音楽ではそんな言葉は使わない
ーーーーーーーーーーーー

“音楽では悪口や汚い言葉は使わない”。

Mixtape 「Hope World」発表のあとのホビは明るく希望にあふれる、まさに“ビタミン”のような楽曲を発表していますよね(「Just Dance」や「Chicken Noodle Soup」…)

「1 VERSE」で一度吐き出すものは吐き出し、2016年、2017年とキャリアを重ねていく中で、自らの役割やファンからの期待に対して心境の変化があったともとれる流れと背景を感じずにはいられません。

HipHopとは“負の感情や葛藤を自分で葬ること”。

そうしてホビは苦悩を乗り越えたのでしょうか。

いま見せてもらっているホビの姿や提供されるコンテンツが最初から当たり前に(当然に)あるわけじゃなく、拭われてきた苦労や挫折の先にあるものなんだと肝に銘じるように。

2025年。
コンサートツアー『j-hope Tour 'HOPE ON THE STAGE'』がはじまる前に。あたらめて「1 VERSE」を読んでみます。

「j-hope '1 VERSE'」を訳してみた

【1 VERSE by Jhope】

【「MAMA」|WINGS Short Film】

【j-hope 'Hope World' Dance Practice (Lolla 2022 ver.) 】


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