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“夢の小舟”を共に|「MAMA」 j-hope
忘れもしない、2021年3月12日(金曜日)。
その日。
突然「BTS」の沼に落ちた新規ARMYです。
静かな驚きをくれるホビ
まあまあ中火のユンギ推しではありますが、
BTSの7人のバランサー、マルチな役割を果たす人、ホビには常に「ありがとう」と思っています。
沼落ち直後、まだメンバーの名前も知らず、もっと言うと「何人グループなの?」ってところから始めたアミなのですが。
その当初から、
“華やかに魅せるひと”
“中間でバランスをとってるひと”
と注目をしていたのがホビでした。
なんせその時見たのが、あの伝説の2020年MMAでの「Dynamite」のステージでしたから!
※MMA(MELON MUSIC AWARDS)は、韓国の音楽配信サービス「MelOn」による音楽賞授賞式。
2020年のMMAでは、BTSが「Black Swan」、「ON」、「Life Goes On 」そして「Dynamite」の4曲を、特別ステージとして見せていた。
そしてこの時(2020年年末)、ユンギは肩の手術で活動欠席中のため6人でのパフォーマンスとなっていた。
だから私は、「いったいBTSは何人のグループなんだ?7人に見えるときと、6人に見えるときとあるんだけど‼」という状態で。
その頃のクセで、いまだに過去のパフォーマンス映像を見るとき「1,2,3…」と人数を数えてしまう…。
華やかに物語を踊るひと
2020年MMAでの「Dynamite」のダンスブレイク。
(MJ トリビュート(Michael Jacksonへの敬意を表す)のダンスブレイクと言われている)
このパフォーマンスで、とりわけ、手足をのびやかに使い、大きくキレがある動き、そしてとてもしなやかで繊細に踊るひと…こんな人がK-POPアイドルだと!と驚いたのです。
とても落ち着いて、成熟したオトナな雰囲気を感じたからです。
こ、これが防弾少年団なの???
このMJ トリビュート2020年MMA「Dynamite」ダンスブレイクで、K-POPの概念、アイドルのダンスパフォーマンスの概念を見事に打ち崩してくれたのがBTSであり、その中でさまざまな大きな役割を果たしているのがホビだったのです。
静かに色を湛える、メロディックなHipHop
何度も言っていますが、BTSの楽曲の中で一番好きなのがホビの「
Airplane」です。
ホビの「Airplane」は、2018年3月2日にMixtapeで発表されたアルバム「Hope World」に収められた1曲。
※Mixtapeとは、CDやレコードとして発売するのではなく、音楽共有サービス(クラウドサービス)などにアップロードされ、無料で公開される楽曲集のこと。
BTSの場合、正式なソロデビュー以前に、グループ活動と並行して個人の作品をMixtapeとして公開していた時期があった。
Mixtape(Sound Cloudで発表のアルバム)
●RM:「RM - Rap Monster」2015年3月20日
●RM:「mono. 」2018年10月23日
●Agust D:「Agust D」2016年8月17日
●Agust D:「D-2」 2020年5月22日
●j-hope:「Hope World」2018年3月2日
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ホビのMixtape「Hope World」の1曲「Airplane」は、低く穏やかに始まる憂い混じりの歌いだし、メロディックに流れる“ヴァース”、一転、力強く打ち付けるように繰り返えされる“フック”と、展開にメリハリがあり(わかりやすく)HipHopの構成を教えてくれました。
加えて、こってり濃密な空気感と深みのある色彩で表現されたミュージックビデオ。
スモーキーな茜色
シルバーな青
ゴールデンな青
濃いはちみつ色
そんな色に満たされたK-POPのアートワークの洗練さを強く印象つけられた楽曲でもあります。
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また、激烈さと、皮肉や批判がぎゅっと詰め込まれているのがHipHopだと思い込んでいたところに、 “美しさを感じるHipHop”があるんだ!ということを教えてくれました。
これは、ホビだけじゃなく、ナムジュンとユンギも共通して感じさせてくれるBTSラップラインの率直さと巧みさが彼らの矜持かのように受け取っています。(贔屓目ともいえますが)。
名盤「WINGS」
そんなホビが公式にソロ楽曲「MAMA」を発表したのは、BTSのアルバム「WINGS」(2016年10月10日)でのことでした。
このアルバム「WINGS」には、ホビだけではなくメンバー7人それぞれのソロ楽曲が収められています。
●Intro: Boy Meets Evil
●Blood Sweat & Tears
◎Begin【JK ソロ】
◎Lie【ジミニ ソロ】
◎Stigma【キムテヒョン ソロ】
◎First Love【ユンギ ソロ】
◎Reflection【ナムジュン ソロ】
◎MAMA 【ホビ ソロ】
◎Awake【JIN ソロ)】
●Lost
●BTS Cypher Pt. 4
●Am I Wrong
●21st Century Girls
●2!3!
●Interlude: Wings
このアルバムには、タイトル曲「のBlood Sweat & Tears」(BTSの名作中の名作)と、幻の「21st Century Girls(21世紀少女 |21세기 소녀)」が収められているのですが、中心は「7人それぞれのソロ楽曲」で、そこからの「2!3!」からの「Interlude: Wings」…という流れは見逃せません。
「WINGS」は、2016年(デビュー3年半後)に発表されたアルバムですが、このタイミングで7人それぞれのソロ曲を揃えて入れられているのは、なかなかの作業スピードだと思ったのですが、どうなんでしょう(そうゆうコンセプトだったとして、7曲揃えられるたのは凄い)。
そして何より(2016年の段階で)それぞれが自身の内なる葛藤や不安、等身大の自分とデビュー後の自分とのギャップなどについて歌詞にしている(言語化している)点です。
アルバムの中の1曲(ずつ)とはいえ、とても個人的な過去の出来事、ネガティブな感情や悩みに向かい合い、吐き出すような楽曲を公式に発表するというのは決して楽な作業ではなかったことでしょう。
そして、それぞれが過去の自分との向かい合い(負の感情の昇華の試み)を行いながら、7人そろって “次のステップに進むため” の過去への区切りが「2!3!」。
「2!3!」には「それでも良い日がもっと多いことを」という サブタイトルがつけられています。
その流れでアルバムの締めくくりが「Interlude: Wings」です。
「Interlude: Wings」。
オレはオレを信じている
いまこの背中が痛むのは
羽根が生えてきているからなんだ
オレはオレを信じている
いまはこんなに弱くても
最後には限界を超えて飛躍する
飛べ、飛ぶんだ空へ
飛べ、飛ばすんだ高く
自分で選んだ道だろ
ビビってんじゃねえよ
まだ始まったばっかりじゃねえか
※ユンギパート
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公式のソロ楽曲は「MAMA」
ホビは「MAMA」で、ママ(オンマ)との関係、デビューまでの経緯やうけたサポート、そして感謝を歌詞にしています、赤裸々にストレートに。
何といっても、タイトルが「MAMA」ですから。
こんな楽曲を受け取った母親はどんな気持ちだったでしょうね…。
ホビのご両親やお姉さんの姿は、映像コンテンツやSNSでたまにお見掛けすることがありますよね(お姉さんのSNSで、が多いかな)。
大変だった時期を乗り越え、晴れてデビューを果たし、恩返しを自作の音楽で送り続ける…。
自らの努力や苦労、辛い時期の家族のサポートまでもHOPE流に表現する。
率直な言葉を、軽妙なリズムと弾むフックで。
これもホビから受けた驚きの一つです。
(軽やかな印象の曲なので、明るい内容の楽曲だと思い込んでしまう、歌詞を日本語で読んでみると、結構深刻な内容なのに!)
「MAMA」を読んでみる
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