冒険者だった
先日、神戸を訪れた際に
8才まで住んでいた故郷まで
足を延ばしてみた。
通った小学校から公園を通り、
大人3子供3(うち一名は乳児)が
暮らしていたとは信じられない
小さな借家があった場所まで。
大きな震災に遇った割に、
町並みはさほど変わっておらず、
お店が変わっていたり、
通った銭湯が無くなっていたり
したくらいなので、懐かしい。
もう半世紀も前の事なのに、
鮮明に覚えている過去の町並みは
現在もずっと住んでいる方々より
ハッキリしている気がする。
よく遊んだ公園には、驚く事に
当時の遊具がそのまま残っていた
「船の公園」と呼んでいた場所に
船の遊具が今もあって嬉しい。
古い友人に会った気持ちだ。
巨大なお城だと思っていた
滑り台付きの遊具は、
あんなに高くて怖いと思ったのに
ずいぶん小ぢんまりしている。
私がデカくなったからだけど、
子供の頃は世界が広くて
何をやっても冒険気分だったな。
お城から決死の思いで飛び降り、
台風で倒れた柳の枝を編み込み
秘密基地を作ったよね。
今は柳が一本も無くて、
オリーブなんて洒落た樹が
風にそよいでいる。
穏やかで静かな風景に、
しばしベンチで包まれていた。
ここも30年前の震災では
酷い状況だったろう。
鉄棒やブランコが無くなったのも
仮設住宅など建てるためか?
本当に信じられないが、
実際の出来事なのだ。
我が子も当時はまだ幼児と胎児で
全く震災の記憶が無い。
悲しく辛い歴史であるが、
語り合いたいと思っている。
あなたたちが暮らしている、
母が暮らしていた、
美しい神戸の街が経験した
たくさんの歴史の話を。
明日は1月17日
阪神淡路大震災の発災日です。