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黒猫のつぶちゃんは、工藤さんちの車庫で雨宿りをしていました。 工藤さんの家には、ケンスケ…
粉砂糖ちゃんって知ってる? その名のとおり、粉砂糖の妖精…、みたいなもの。粉砂糖を必…
みもりさんが小さな眩しい液晶から顔をあげると、もうすっかり暗くなっていた。時計を見てた…
ぼくは家を飛び出した。 ママの花瓶を割っちゃった。ばれたらどうしよう。 もう暗かったけど…
遠い遠い雲の上、分厚い書物を挟んで、一羽のうさぎと一頭の龍が座っていた。 「…引き継ぎ…
今宵は満月、明るい月があたりを照らしている。キジトラ猫のツキヒコは、夜空を観察すること…
そのままびんに閉じこめて、ベッドのうえに飾っておきたいくらいの、みごとな夜の色でした。 しかし、そんな夜空のしたを歩く青年の心は晴れません。どんなに今日の夜空が綺麗でも、明日の朝の空が、素敵だとはかぎらないからです。 こんなにみごとな夜ならば、自分ごと、この夜空をどこかに仕舞っておけたら良いのに、と思いました。 「おにいさん、そこの、おにいさん」 声がして、青年は足を止めました。きょろきょろとあたりをみると、すぐそばの地面におばあさんがひとり、座っていました。
大きなヤマボウシの木がありました。黒猫のつぶちゃんは、いちばん低いところにある葉と仲良…
少年は、いつも森のなかで笛を吹いていました。家で吹けば父ちゃんから「そんなことよりも勉…
よし…。これで全員集まったな。 みんなに来てもらったわけだが、おれたちがどういう仲間…
誰にでも、どう考えてもあり得ないことなのに、なぜかはっきりと記憶に残っている、そんな出…
朝から蝉がやかましく鳴いている。網戸から風は入ってくるけれど、生ぬるい。夏の朝だ。 「…
「ああ、それは恋ですね」 なかなか梅雨の明けない七月、外ではざあざあと大雨が降っていま…
とある晩のことです。 どーん、という大きな音で、少年は目を覚ましました。何か大きなものがぶつかったような音です。少年はベッドから飛び出して、窓から外を見てみましたが、何もわかりません。 お父さん、お母さん、兄さんも音に驚いて起きてきましたが、やっぱり何があったのかはわかりませんでした。 次の日、学校に行くと、みんなが昨晩の大きな音について話していました。いちばん遠くに住んでいる女の子もその音を聞いたそうです。 そしてようやく、昨晩の音の正体がわかりました。 ど