ドラムの神々に学ぶ 第32回 ハービー・メイソン

世界の名ドラマーを紹介する「ドラムの神々に学ぶ」。第32回はハービー・メイソンです。
ドラマー、プロデューサー、作曲家とその活動は幅広く、どれも素晴らしい功績を残しているレジェンド。東のスティーヴ・ガッド、西のハービー・メイソンと言われる程のドラマーです。

「賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶ」という言葉があるように、ドラムの神々が残した軌跡を追いかけ、賢者を目指しましょう。

それでは行ってみましょー!


ハービー・メイソンの特徴を簡潔にまとめると…

①ジャズとフュージョンを中心にオールジャンルで活躍
②全てのドラマーが影響を受けていると言われるビート
③精密機械のようなテクニックとうねるグルーヴ
④実は日本でも大活躍

ではひとつずつ解説していきましょう。


①ジャズとフュージョンを中心にオールジャンルで活躍

ハービー・メイソンと言えば、ハービー・ハンコックとのセッションが最も有名でしょう。名曲「Chameleon」はハンコックとの共作で、ジャズファンクの定番曲として愛されています。
Fourplayでの素晴らしい演奏もあり、ジャズフュージョンドラマーのイメージが強いですが、オールジャンル何でもこなします。
グラミー賞にも何度もノミネートされており、まさにレジェンドなプレイヤーです。


②全てのドラマーが影響を受けていると言われるビート

Fourplayのメンバーでもあり、こちらもレジェンドプレイヤーであるベーシストのネイザン・イースト曰く、「彼はすべてのドラマーが学んだ、特許取得済みのビートを持っていた。ハービーは革新的かつ創造的で、非常に音楽的なドラマーだ。彼から得られるものは非常に特別なものだ」と語っています。
つまり全てのドラマーが、ハービーが創造したビートを学んでいるということです。


③ファーストコールドラマーならではのタイム&テクニック

ハービーはファーストコールドラマー、つまりセッションの際に、最初に声がかかるドラマーのひとりです。そのプレイはあらゆるミュージシャンから信頼されています。
肘主動でプルビートの使い手。おそらく細かいフレーズがやりやすいように、肘主動にしてはスティックを浅めに持っています。
その影響でタイムは少し短くなっていますが、それがハービーグルーヴの味となっています。
テクニックも素晴らしく精密機械のように正確なスティックワークで観客を魅了します。


④実は日本でも大活躍

ハービーは日本のミュージシャンとも積極的に制作を行っています。
1970年代後半、日本のフュージョンブームの際に、プロデューサーとして手腕を発揮。中でもカシオペアをプロデュースし、彼らのレベルを引き上げた功績は高く評価されています。
作曲家やプロデューサーと、幅広く活動することで膨大な経験値を得て、結果ドラマーとしても遥か高みへ到達していったハービー。
視野を広げチャレンジする大切さを、ハービーは教えてくれています。


以上、ハービー・メイソンの紹介でした。いかがでしたか?
ハービー・メイソンに興味が湧いたら、YouTube等でぜひプレイを観てくださいね。
それではまた次回をお楽しみに! お疲れ様でしたー!

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