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ホルモン療法や化学療法で骨折リスク増!?自分の骨密度を知っていますか?
皆さん、ご自身の骨密度を意識したことはありますか?
骨密度とは、骨の強さを示す指標の一つです。骨密度が低下すると、骨がもろくなり、転倒による骨折のリスクが高まります。
これまで運動について発信してきましたが、運動で最も怖いイベントは転倒による骨折です。運動と同時に骨密度についても勉強してみましょう!
このnoteはこんな方におすすめです。
・骨粗鬆症について知りたいがんサバイバーの方
・がん治療がどの程度骨密度を減らすかを知りたい方
このnoteで得られる知識を1枚で!
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がんサバイバーと骨折: QOLとADLへの影響
骨折は、生活の質(QOL)を大きく低下させる可能性があります。強い痛みに加え、動けない期間が長引くことで、体力がどんどん落ちてしまいます。
さらに、骨折は日常生活動作(ADL)を著しく制限し、回復後も障害が残る可能性もあります。
健康な人にとっても、骨粗鬆症の予防と対策は重要な課題ですが、がんサバイバーの方々にとっては、より一層、注意が必要です。
近年、がん治療の進歩により、多くの方が長期間がんと共存できるようになりました。しかし、治療の長期化や患者さんの高齢化に伴い、骨粗鬆症のリスクも高まっているのです。
がんサバイバーの骨密度が低下しやすい理由
がん治療には、骨密度を低下させる可能性のあるものが多くあります。
ホルモン療法:
乳がんの治療に用いられるアロマターゼ阻害薬は、タモキシフェンと比較して骨折リスクを約2倍に増加させると報告されています。
さらに、リュープリンなどのGnRHアゴニスト製剤を併用すると、骨折リスクはさらに高まります。
抗がん剤による閉経:
抗がん剤による閉経は骨密度低下を引き起こします。
アルキル化薬(シクロホスファミドなど)は、プラチナ製剤やアントラサイクリン系薬剤(アドリアマイシンなど)と比較して、化学療法による閉経(化学閉経)を引き起こしやすいことが知られています。
ステロイド:
プレドニゾロン換算で1日7.5mg以上のステロイドを長期間使用すると、骨折リスクが増加します。(グルココルチコイド誘発性骨粗鬆症の管理と治療のガイドライン2023より)
骨密度はどれくらい低下する?
がん治療によって、骨密度はどれくらい低下するのでしょうか。
以下に、治療開始1年後の骨密度低下率の目安を示します。
男性:0.5%
早期閉経の女性:2.0%
アロマターゼ阻害薬による治療:2.6%
アロマターゼ阻害薬 + GnRHアゴニスト製剤による治療:7.0%
化学療法による閉経:7.6%
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このデータからもわかるように、リュープリンを併用したホルモン療法や、化学療法による閉経は、骨密度を急激に低下させる可能性があります。
Shapiro CL. J Clin Oncol. 2019;37(31):2916-2946.
まとめ
治療によって骨密度がかなり低下することに驚かれた方も多いと思います。
次は骨密度の検査方法や治療法についてお伝えしていきます!
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