強行荒療治

体力と引き換えに得た、大切な時間。



当日になるまで、現場に行くことはとても悩んでいた。

それもそうだ。
元々は、ドクターストップで強制休暇ではなかったら前日から現実逃避を楽しむ予定だった。

それが、唯一の楽しみを加害者たちにもぎ取られてしまった。
既に、強制休暇中に予定していたものと今後楽しみにしていたものが奪われた。

そして、今日の楽しみももぎ取られていた。
けれど、どうにかして行けないかと考え強行したのだった。

ご当地で有名なラーメンやスイーツも、どうにかいただくことができた。
そして、ミッフィーちゃんと共に旅をすることもできた。

そして、何よりも現場に無理矢理にでも行けたことはわたしには大きな1歩になった。
これだけは最後まで諦めたくない!と思っていた現場だったから、本当に行けたことが言葉では言い表せない気持ちだ。

今も、数時間前を思い出すと涙が出る。
正直、ご贔屓からは相変わらずの塩対応だったけれど他のメンバーは存在確認はしてきたたのだろう。笑

(特にリーダーとフレネミーのご贔屓、そして客席にオシャレなヲタがいないかを確認するメンバー。笑)

長年現場に行っているけれど、なかなか演ることのない超レア曲(しかもご贔屓曲&リード)が聴けただけでも今日強行した価値があった。

正直、同じ曲を聴いていても、その時そのときの感情で聴こえ方がとても変わるもの。
わたしは、今日現場で聴いていて…以前よりも聴こえ方が大きく変化していた。

それはきっと、ご贔屓からも想い人からも非人間でゴミ屑扱いされているという現実が大きく影響しているのだろう。
そして、以前よりも死について考える頻度が自然と増えていることで、曲を聴きながらこう思うことが今日はかなりあった。

「(ああ、この歌詩のように好きな人に思われたかった…。今世ではもう叶わないんだよなぁ。)」

そんなことが頭の中に何度もよぎっては、虚しさもあったのか溢れる涙を止めることができなかった。
純粋に楽しめたわけではないので、複雑な気持ちではあった。

けれど、普段の生活圏から離れ、リフレッシュができたことと彼らの音楽で少しだけこころが洗われたのは紛れもない事実だった。

わたし自身の、こころも身体もまだまだ回復はできていない。
けれど、今日現場に行けたことはこれから生きるにしろ消えるにしろ、何物にもかえられない思い出となり記憶に残るものだ。

わたしの好きなまちに来てくれて、ありがとう。
次はご贔屓ソロのお祝いをするまで、頑張れるところまでは頑張るよ…。




強行的な荒療治は、ある意味リスキーな行動。
けれど、行動することで失うものと得られるものがあることを改めて気付けた。
今日現場に行けたこと、そしてわたしの好きなまちに来て音を届けてくれたことに感謝。


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