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デジタルとアナログの使い分け
今日は、先日読んだ、クリス・ベイリー著『CALM YOUR MIND 心を平穏にして生産性を高める方法』からのアドバイスをご紹介したいと思います。
私が試行錯誤していた「デジタルとアナログの使い分け」についてです。
デジタルがもたらす効率化
著者は、デジタル世界の驚異的な力を評価しています。デジタル世界は、達成したいことに役立つ限り価値があり、デジタル世界が最大の効果を発揮するのは、アナログ世界にプラスの価値をもたらすときだ、と述べています。
(例えば、旅行の予約、Uberで車を呼ぶ、マッチングアプリなど)
そして、デジタルとアナログの使い分けの秘訣は、活動を効率的に行いたいときはデジタルで、活動を有意義なものにしたいときはアナログで行うことだ、と提案しています。
アナログで活動を有意義にする
アナログ世界がなぜ活動を有意義にするのか。
アナログ世界での活動は、時間の感覚を遅らせる。その結果、出来事に深く関われるので、その経験は記憶に残りやすくなる。過去を味わい、人生を回想することで、日常は輝きを増す。
著者は、これまでiPadで読んでいた論文をプリントアウトしてペンで書き込みながら読むようにしたそうです。また、エコノミスト誌をアプリ版で読むのをやめて、紙版に切り替えたそうです。
このほうがゆっくりと心を落ち着けて学べ、記憶に定着させやすかったそうです。
研究によれば、一度に多くのことに注意を向ける頻度が少ないほど、物事を記憶しやすくなる
マルチタスクの弊害
私は、仕事柄、SNSやチャット、メール等でのマルチタスクが常態化していました。プライベートでも、本を読むのもノートを書くのもiPadかPCで、すべての紙を無くしてクラウドに上げるぞー、と言った感じで頑張っていました。デジタルの恩恵を受けたい一心でした。
しかし、仕事やプライベートで今までなかったようなミスが続いたり、イライラしたり、落ち込んだりする日が増え、何か変だなとは思っていました。
すべてを効率化して、デジタルで頑張っているのが、自分には少し窮屈なのかもしれない。何で自分をいじめて頑張ってるんだろう。
大失敗をしてしばらくたってから、ふとそんなことを思い、子供のころから大好きだった紙のノートや手帳への手書きを再開してみました。
何かに悩んだり、イライラしているとき、紙のノートに字をひたすら書いていると、それだけで心が落ち着いてくるんですね。
仕事でも、マルチタスクも少しずつやめて、一度に一つずつ、丁寧にやることを心掛けるようにしました。
一部でもアナログに切り替えてみるという提案
デジタルでもアナログもできること、例えば、読書、日記を書く、友人と話をする等は、一部でもアナログに切り替えてみると新たな発見があるかと思います。
アナログ世界はゆっくりと時間が流れているために、良質で有意義な経験がしやすい。時間の流れが遅いので、目の前の出来事を理解し、味わい、記憶できる。現代人が1日の大半を画面の前で過ごしていることを考えると、意図的にデジタル世界から離れてアナログ世界に身を置くことは、心の平穏を得るための確実な方法だと言えるだろう。
アナログ活動は考えるための余裕を与えてくれる。アナログの世界でぼうっとしていると、アイデアや計画がふとした瞬間に浮かんでくるものだ。そして気がつくと、リフレッシュした気持ちにもなっている。
特に私のようなデジタルを仕事にしているような方には、心が落ち着き、毎日を少し違う形で深く味わえるようになるかもしれません。
最近イライラしているなぁ、ミスが多いなあという方には、とてもおすすめの書籍だと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。良い一日をお過ごしください。