VentilationⅤ
ある日、頭の重さに触れた
身体が浮いて、
あるいは自己収斂し、
概念のみになった。
存在観念が破綻した
支柱に亀裂が走り、
寄りかかる背もたれを持たず。
あらゆるもの、
文字通り、物質、観念、関係、事象、論理、真理が破綻した
内面に触れると傷がつくから、
表面に触れると生ぬるいから、
反粒子とともに
消滅。
好きだな、そういうの。
と、いう言葉。
立ち止まれ、逃げろ。
そういう空疎な充溢が
また誰か、どこか、何かを壊す。
言葉は無力で、
非力だった。
何をか信じられよう。