日記#4｜心を亡くす暇もないほど
タイトルの「暇」は「いとま」と読んでほしい。
なぜならその方がかっこいいから。
ということで、日記もといnoteを更新しなくなり早数ヶ月。気づけば年の瀬を迎えていた。皆様いかがお過ごしだろうか。
決して色々な事をサボっていたわけではなく、この数ヶ月の間、私はそこはかとなく忙しかったのだ。社会人1年目故、慣れであったり環境の変化であったり、そういう物に適応するので精一杯だったなと今更ながら思うが、まあ現実世界の私の事が大半なので細かいことは伏せておこう。
同時にインターネット世界の私も、何もしていなかったわけではない。
今回はシンプルに今年の振り返りをしようと思う。2024年のイラストたちをいくつかピックアップしたので、よろしければ小話にお付き合いいただきたい。
1.水龍
2024年の開幕を彩った『水龍』
ネットプリントにも登録したので、ハガキ状でお届け出来たことは年賀状イラストとしては非常に嬉しい限りである。
実は年明け1.2日くらい前に焦って手をつけたキャンバスだったのだが、とんでもないスピードで描きあげた記憶がある。来年は諸事情で年賀状絵は控えるつもりなので、2026年に乞うご期待。
2.柘榴
数年前、私が液タブで絵を描き始めた頃のイラストをリメイクしたのがこの『柘榴』である。
当時はほぼバストアップ構図（胸元から上）しか描けない私だったが、今ではここまで描けるようになった。えらい。とてもえらい。
皺の波打ち感や膝回りのフリルの周り方も意識できているし、何より虚ろでほんのり喪失感のあるお顔がベリーキュート。グロテスクなザクロが引き立たせるお気に入りの1枚である。
3.綿菓子かんろ / LOOP cover
大注目の新人Vtuber、綿菓子かんろ氏のカバー動画に提供したイラスト。デビュー前から交流があり仲良くしていた彼女から、光栄なことにMVイラストを描いてほしいとのお話をいただいた。
もともとの衣装も含め、フリルやリボンの多い可愛らしいデザインが多いわたかんだったが、今回は曲に合わせ、上品かつ無垢な少女らしく仕上げた。芯があり透明感溢れる歌声と合わせて楽しんでほしい。
またイラストとは別の話になるが、ゲストとしてラジオ『わたかんと愉しむ新作試食会』にもお呼ばれしているので、私とわたかんの対談にもご注目。
4.潮騒
これは確か、とんでもいきなりインスピレーションが降ってきて描いた絵である。思いの外仕上がりがよく、全体で見ても細部を見ても、「水」という媒体の表現を落とし込めた作品になったと思う。
髪の毛の塗りがかなり独特なのだが、これは陰影に従いつつ適当に4.5色を線で置いたあと、膨張タイプの歪みツールでひたすらにこねくり回したレイヤーを重ねている。この文章で伝わるのかは果たして疑問だが…
水面の波紋や光の乱反射、さざめいた水の表面がこの工程で一気に解決する。我ながら天才的なアイデアを生み出してしまった…
またこのイラストは、Vtuber 心愛アメジスト氏のX（旧Twitter）企画、「宝石絵師発掘祭」に応募したものでもある。かなり気軽に参加したのだが、YouTubeでもおすすめ作品としてご紹介いただいて大変ありがたい限りである。もしお時間があればチェックしていただきたい。
5.儒鳥亭らでん（FA）
今年1番多くの反応をいただいたのがこちら。ホロライブ 儒鳥亭らでんちゃんのファンアートである。さすが二次創作は伸びがいい。
最初は落書きからスタートしたイラストだったが、ママであるカオミン先生の塗りが繊細で、かつデザインもフリルやギャザーが多く相当苦戦した。ブラシの筆跡を活かしつつ「色の面」を捉える勉強になったと思う。
ファンアートも今年はあまり多く描くことができなかった年であったため、来年はもっと制作出来たら嬉しい。私の好きなVtuberをぜひ布教させてくれ。
6.休日のネコ×VIVI ZENA /「OIRAN」ジャケットイラスト
音楽クリエイター集団「休日のネコ」様よりお声がけいただき制作した楽曲ジャケットイラスト。花魁のモチーフに合わせクールで華やかな和風サイバーに仕上げた1枚で、VRChatで大活躍のシンガー、VIVI ZENA氏をゲストボーカルに迎えた楽曲での制作であった。
私が以前活動していたV/R Convertersというクリエイターチームでの制作や過去のカバー動画での制作でVIVIちゃんとは接点があり、それがきっかけで今回ご紹介いただいた形である。こうして制作の輪が広がっていくのは非常に嬉しいことだし、恵まれているなと実感した。今回私を選んでくださった休日のネコの方々には本当に感謝している。
楽曲に関してのお話は休日のネコ めた氏のnoteにてご覧いただけるので、興味のある方はそちらもぜひお読みいただきたい。
7.VIVI ZENA / 蜜月アン・ドゥ・トロワ cover
なんとなんと、VIVIちゃん個人のカバー動画にもイラストを提供させていただいた。
ことの発端はこれ↓
艶やかで大人っぽい雰囲気の中でも愛らしい少女のような趣きも感じられるように、VIVIちゃんの良さをたっぷりと詰め込んだ作品に仕上げられたと思う。
実はVIVIちゃんを描くのは前述した休日のネココラボも含めこれで3回目。こうして何度も同じアーティストの活動をお手伝いできることは、しがないイラストレーターの一端にとっては非常に貴重でありがたい。
ぜひ、イラストと共にVIVIちゃんの歌声に酔いしれてほしい。マジで、すごく良いので…。
以上、今年の印象に残った7作品を紹介させていただいた。
今年は描ける枚数が時間的にも体力的にも例年より減ってしまったので、1枚1枚の密度がすごく高く感じられる。
まあでも現実世界の私が激動の1年だったので、それにしては頑張った方なのではないか…？
忙しいと思える余裕も生まれないほど、あっという間に月日が過ぎていった気がする。
2025年も、心の中の素敵な感覚を少しずつ紡いでいけたらいいなと思う。
良ければあたたかく見守っていただけると嬉しい。
それではこの辺で。
良いお年をお過ごしください。