霜降り肉は【人工的】に作れる?
「人工的に作る」とは
人工肉は名前のとおり「人工で作られた肉」です。
牛肉や豚肉、鶏肉などの食感や風味を本物の肉に似せて作られています。
「代替肉」と呼ばれることもあり、英語では「artificial meat」や「fake meat」と表記されます。
日本でも徐々に認知されているものの一般的ではありません。
しかし欧米では当たり前になりつつあり、スーパーなどの食料品店では
「人工肉(プラントベース)専用コーナー」
を設けていることも多く、消費者が自由に選択できるようになっています。
【成型肉】と【インジェクションミート】
成型肉とは、細かいくず肉や内臓の肉などを品種改良剤で柔らかくして、結着剤で固めたものを指します。
簡単に言えば、そのままでは使えないお肉をまとめて一つのお肉にしたものを成型肉と呼んでいます。
サイコロステーキは、代表的な成型肉の一つ。
サイコロステーキは、様々な牛の部位、糖類、乳、たまご、大豆など様々なものを混ぜ合わせて作られていることがほとんどです。
スーパーなどで見かけるとても綺麗に切られており安いサイコロステーキは成型肉である可能性があります。
インジェクションとは注入や噴射という意味を持つ単語で、肉の加工方法においては、「脂肪注入加工」を意味します。
インジェクション加工肉は、低価格で高級和牛のような味を楽しむことができる加工肉です。
赤身肉に、脂を注入してサシを入れることで、外国産の硬めの安価な肉でもA5ランク並みの肉の脂を感じることができます。
インジェクション加工の最大の特徴は、人工の霜降りを作ることができる点であるといえます。
肉質も柔らかく、美味しく感じやすいなどのメリットは多いのですが、傷みやすいのが弱点です。
自然の肉ではなく、人工的に加工した肉なので、加工の工程で細菌が入ったり、空気に触れる時間が多く、劣化が進みやすいのです。
ステーキもインジェクション加工をして作ることができるので、安価で高級肉さながらのステーキをレストランで提供することが可能です。このことから、安価が売りのレストランやステーキチェーン店などでは重宝されています。
ただ、加工肉であることを明記することを義務付けられているので、あくまでも肉の切り身とは別の扱いとなります。
美味しいの??
肉の筋が全く無く、とても柔らかいです。
お肉に柔らかくする加工を施しているため、筋が無くとても柔らかくなっています。
そのため歯ごたえなどはなく、本来のお肉とは違った仕上がりです。
肉汁が多い
インジェクション加工により、お肉に直接脂を注入しているため、肉汁が異常に多い点も普通のお肉との違いとして挙げられます。
体に悪いの??
成型肉には大きな危険はないとされていますが、注意が必要!
・アレルギー
合成肉全てに関わることですが、肉を成形するために卵や牛乳を使う場合があります。
卵や牛乳など使う原材料によって、アレルギー反応を起こしてしまう危険性があり、注意が必要です。
卵や牛乳だけではなく食品添加物として、小麦や大豆成分が含まれていることもあります。
購入する際は、成分やアレルギー表示をよく確認することが大事です。
・十分な加熱が必要
インジェクション加工肉ではレアで提供することが禁じられています。
衛生環境がよかったとしても、空気に触れやすく菌が増殖しやすいので、食中毒を起こす危険性が他の肉と比べて高いです。
食中毒を引き起こす菌は一般的に75℃で1分間の加熱をすると死滅するといわれています。
加工の工程で内部に菌が入りやすいので、菌を死滅させるために、よく焼きましょう。
・表示が必要
インジェクション加工肉に限らず、加工肉は加工肉であることがわかる表記が必要です。
レストランでビーフステーキを提供する場合も、加工肉を使用している場合は牛の成形肉や牛脂注入加工肉を利用していることを表記することが義務づけられています。
まとめ
低価格で柔らかく甘味のあるお肉を食べることができるので、利点は大きいです。
注意点としては、よく成分を確認してアレルギー反応に注意することや、
よく熱して食べることで食中毒に気をつけることがあげられます。
切り身の肉との違いをよく理解した上で、インジェクション加工肉を食べるのは食生活を豊かにできるひとつの方法だといえます。
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