［詩］可

おでんの大根のようです
ほろほろと
じわじわと
優しさの真円です

肩肘張らず
及第点を目指します

週の真ん中は
給水所がある日でしょう

桜ならば五分咲き
暑さならば夏日
紅葉ならば散り始め
冬至ならば寒気和らぐ風向き

程々が全身を支えます

ひとり語りが済めば
散歩代わりに
古本屋でも回りましょうか

広義の夕方を迎えたら
食料品店に行き
柔い大根を想起したので
今晩はおでんにします

ことことことこと
煮込みましょうか

湯気の揺らぎが一笑です