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[詩]吉兆

歩き出す
目的は自ずと

冬の仮眠
陽光が暖かい

もう一歩
意識も連れて

生暖かい言葉がよく漏れるようになり
苛立ちの輪郭は適温の室内に中和する
望みも願いも
落胆の永眠として夢に見ず
汚れが目立てば拭い取る
ハット帽の青年を追い抜いたのは
紡いだ数の多さだけだとしても
悪くない歳の重ね方をしている
誰にもなれないように
誰かも
この歩みを踏襲できない
私が私であって良かったと
快晴の朝に感謝を捧ぐ

時が来る
未知も連れて

春の気配
赤子の眠り方

歩き出す
目的地は近い

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