KAZENIMO
お久しぶりです と
それで済めば良い世界に慣れてしまった
手踊りの類いを侮蔑し
浅瀬で叫ぶ上っ面の黒髪に呆れ果て
真面目な顔で宣う価値観の錯誤を嘲笑する
胸焼けでも起こしていればいい
過ちを冒した英雄に寄り添い
唾を吐きかける無政府主義の黒髪と
卓越した筆捌きと草の香りに歓喜する
再生する準備は出来ているんだろうな
タールが無くとも飛ぶ
紙が燃えなくとも行く
LEDが溶暗する頃に終わる世界は
三月に渡るたった二行を穿つ
初秋が齎す結露を拭い去る時間は
テンカウントと三つ目の覚醒
秒針が回る様に戸惑いなど無い
下手に与え続ける確固たる沈黙
型に嵌れば肩は萎縮し
方法に抗うと形は歪に逆巻く
晩秋は探究が導く関数の安住
スリーカウントと二つ名が異なる生命線
また逢う日まで と
不安定な未来に嘆く己はもう居ない
脱色の理由は落胆とは遼遠の核心に向かう為
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