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[詩]連想

目の前を通り過ぎる宅配車に
何かを見出したいほど
退屈で微糖な土曜日の午前

陽に晒した衣服越しの肌は
単調に暖まり
他意もないありふれた晴天

言葉に詰まれば
画面と外界を行き来して
日常の輪郭線をなぞる

一本道の通りで
宅配車は戻ってきたのか

明日まで続く小事の一連に
太陽は健気に照ってくれるのか

たった一度の文の種に
誰か水を与えてくれるのか

低糖質な常事を送り先に

高揚ならば電波越しで

非日常に薄手の保護膜を

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