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[詩]埋め方

語らない孤独が意識に強く残る

口数は少なく通信制限で速度も遅い

小さな丸椅子と細くなった背中

共感だけでは寂しさの根源は拭えず

想いの価値も他人事の域に留まる

余生と呼ぶには難儀な当て所ない時間

遅熱ちねつのストーブが

枯れる季節を追い返せないならば

瑣末な会話で風を送ろうか

廉価な弁当とお茶でも買って

空洞の間合いに句読点を挿し込もうか


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