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[詩]救い

森の奥に次々と声は潜み
日が暮れていく
目に見えるものが等価値であれば
1日に
意味の是非を問う必要はない
同名の傷みだとしても
分かり合えぬ苦しみがある
残酷にも
こんな具合に
悲しさの輪郭を引き伸ばす闇は
着々と世を統べる
景色の見え方が非等価ならば
上手く説明できないけれど
太陽の在処を差し出す
その為に
飯は食べてるか
よく眠れてるか
言葉が
意味を成さないのは承知の上で
不躾に言い切る
食え
寝ろ
そして明くる日
太陽を浴びてみて欲しい
気は晴れないし肉体は泥みたいだし
簡単には変わらない
それでも
きっかけは朝にある
カーテンを開けた後に横たわれば
申し分ない1日の始まり


つらつらと
長々と
だらだらと
誰に言っているのか
あの日の自分かまだ見ぬ同志か
救いが
太陽だと気づいたのは9月下旬

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