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[詩]落とし所

言葉を失ったような
昨日までをリセットされた朝
ゼロに座す
微睡みだけが懐かしい気がする

この微睡みを
いつまでも続けて良い気がしている

のろい思考速度に添う運指や
鍵の置き場所の間違いや
意図せぬ逸失など
正しさを求められない日

飛蚊の先には多数に合意された社会
私に毛布を掛け出かけていく貴方

報道番組は滞り無く進む
時間経過が拭い去る微睡みを
まだ紡いでいる
デジタル時計と乖離する繋がり

徐々に朝と呼べなくなる
否定しているのか
肯定しているのか

文脈を追ってもいまいち分からない

何が正解か目処が立たないのなら

始めの一歩は色づいた葉が落ちた後に







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