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「なおす仕事」の闇

ピアノ調律師の仕事は、音程を直す、音色を直す、音が出ないのを直す、弾き心地を直す…

かんたんに言えば【ピアノを直す仕事】です。

僕は基本的に調律するピアノの台数を1日2台までにしています。時間的なこととか、スケジュールの組みやすさなど理由はありますが、一番は単純に疲れでクオリティを落とさないため。1台たった2時間くらいの作業でも、調律をすると結構な疲労感があります。

もう疲れて何もできない〜と言うような疲れと言うよりも、今日はもう調律は無理だ...と言う疲れなので、身体的よりも精神的な部分が大きい気がします。

もちろん【直す】ことでピアノが良くなっていくのは楽しいですし、お客さんが喜んでくれるのは何事にも変えがたいご褒美です。

でも、直すためには当然そのピアノの【歪み】に真っ向から向き合わないといけない。

歪みを分析して、手を突っ込む。直す過程でそれにさらされる。

これって、実はけっこう精神を削る作業なんだと思います。

調律の仕事が嫌になって辞めてしまうことが多いのも、自分自身のケアをついつい忘れがちなのかも?と思っています。

深淵を覗くとき深淵もまたこちらを…ではないですが、それをどうにかしたいとがんばりすぎるほど、いわゆる闇落ちをしてしまう。ダースベイダーしかり、幽遊白書の仙水しかり、呪術廻戦の夏油しかり、、、

まだ調律師はピアノを直すだけですが、医者や整体師の方など【治す】ほうの仕事はさらに大変かもしません。

ということで闇落ちをしないためにも、今日も事務仕事をそこそこにゲームをするわけです。


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つくし@ピアノ調律師の書斎
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