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なぜ私達は英語を話せないのか


今の学生さんの親世代が共通して思っている事、それは「高校卒業まで結構な内容の英文法を習ったし単語も覚えさせられたのに、全然話せない!」ということではないでしょうか?

そう、私たちは英語の学習に結構な時間と労力を費やして来たのです。それなのに、いざ外国の方と話すとなると折角習った文法はぐちゃぐちゃ、単語は出てこない、頭の中真っ白で、知っている(あるいはとっさに思い出した)単語を並べて「分かるかなー?」と相手の顔色を見ながら話すだけ。

なぜ???!!!

答えは簡単。

英語を話す訓練をして来ていないから

そもそも日本語と英語では語順がまったく違います。
文の組み立ての思考回路も当然違う

だから英語ではありえない言葉から話し始めてしまって、後が続かなくなる。

その原因は?

それは、話す「準備運動」と「訓練」が足りないから。

例えば、非常に簡単なこんな質問。
Does she play tennis?
Do they play soccer?
Do you play the piano?

この手の質問に立て続けに30個答えたことはありますか

例えば、「使いにくい」と言われる現在完了形。

He has been in Japan since 2023.
They have been in Japan since 2023.
Have they been in Japan since 2023?

こんなふうに現在完了形のよく似た文章を30個、立て続けに喋った事はありますか?

非常に簡単なことに見えますが、これが案外難しいのです。
これが英語の思考の「型」を作る基礎訓練。どんなに話せるようになっても、この「準備運動」は案外効きますよ。

いきなりフリートークからなんて無理!

よく、「どんなに簡単な事でも良いから話すことから始めよう」とする方が多いですが、これはハードルが高すぎると思います。
「型」が出来ていないのに、いきなり「自由に」はしんどいですね。

型を破って自由に話すには、まずは「型」を作ることから。

「型破りになるにはまずは型を作らないとそれを破ることは出来ないよ。型がないのに型を崩すのは「形無し」って言うんだよ」
これはある歌舞伎役者が師匠に言われた言葉です。

スポーツでも楽器の演奏でも、マスターするには必ず「準備体操」と「訓練」が必要。野球でも、素振りの型が身についていない人がいきなりヒットを打つのは無理ですね。

例えば、プロの野球選手がやって来て、

「君たち、こうやってボールを打つんだよ」と、スゴいテクニックのお手本を見せてくれたとします。で、「さぁ、やってごらん」と言われて、すぐに同じ事が出来るでしょうか?

ピアノの先生が「あなたがこれから弾く曲を弾いて見せますから、よく見てて」と言われ、スラスラと弾いた後に、「さ、今度はあなたが今みたいに弾いてみて」と言われて、すぐに弾けるでしょうか?

余程の天才でない限り、無理ですよね。

英語も同じなんです。

まず最小限の単位(短い文章)を反復練習する。「初心者」のうちはこれをヤバいぐらいたくさん練習する!これがめちゃくちゃ大切で、めちゃくちゃ効く!

だから、私たちのレッスンでは必ずこの反復練習を徹底的に行います。これは私たちが英語講師の基礎を一から学んだ、知る人ぞ知る、とある英語学校から受け継いだの門外不出のメソッドです。

次回はその「ある学校」についてお話しますね。