ふと思う。 何故、校内で青いボンボン帽子を被っているのだろうかと。外へ出れば白銀の雪がふわりふわりと舞い落ち、触れてしまえば儚く消えてしまう季節だ。寒いから…
この世は知識に飢えている。 周囲を見渡しても景色はほとんど変化していないようだ。四方八方、本がずらりと陳列されており、分厚い本から薄い本まで多種多様の本が置かれ…
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ふと思う。 何故、校内で青いボンボン帽子を被っているのだろうかと。外へ出れば白銀の雪がふわりふわりと舞い落ち、触れてしまえば儚く消えてしまう季節だ。寒いからといえばそれまでだ。 しかし、彼は言った。 この帽子のせいで、と。 それに疑問を抱き、尋ねようにもその場から去ってしまったために聞けなかった夕鈴。勿論、気にしなければよいことなのだが。 (でも、気になる) 厚手のコートのポケットに手を突っ込みながらただただそのことばかりを考えていた夕鈴は長い廊下をゆ
この世は知識に飢えている。 周囲を見渡しても景色はほとんど変化していないようだ。四方八方、本がずらりと陳列されており、分厚い本から薄い本まで多種多様の本が置かれている。本棚に隙間がないくらいに、埋め尽くされている。 「よっと」 繊細な指を本に引っ掛けて、目に付いた書物を取り出していた。少女は目的物を片手に梯子を慎重に降りた。 「ごめん待たせちゃって」 片手でごめんなさいのポーズをして、彼女、『清盛夕鈴(きよもりゆすず)』は友人に謝罪する。 「別にいいよ。ここの図