note proのプロダクト開発
note proのプロダクト開発チームでデザインをしているzackieです。note pro専任の開発チームが立ち上がったのは、2023年の6月になります。それまではPMが存在せず、ビジネスチームの要望に対して、都度エンジニアがアサインされて対応する形を取っていました。
この1年で開発プロセスが整理されてきたので、2024年7月時点での開発の進め方を記録しておこうと思います。無数に存在するプロダクト開発の一例として、参考になる部分があれば嬉しいです。
note proとは
noteの法人向け高機能プランです。多くのひとが集まるnoteの街でメディアをかんたんにつくり、情報を届けることができます。
ターゲットに届ける仕組みと、カスタマーサクセスによる充実したサポートで、企業がポジティブなユーザーとつながって関係を深めるお手伝いをします。
事業のチーム構成
note proはBtoB向けのSaaSとしてビジネスを展開しています。チームを大きく分けると、BtoB事業開発グループとプロダクト開発チームに分けられます。
BtoB事業開発グループは、マーケティング、セールス、カスタマーサクセス、事業開発の4つのチームが存在します。プロダクト開発チームはPM2名、エンジニア5名、デザイナー1名で構成されています。
開発プロセス
プロダクト開発チームは、スクラムフレームワークを使用したアジャイル開発の手法を採用しています。スプリントサイクルは1週間です。
note proの開発プロセスはダブルダイヤモンドモデルを参考に、「ディスカバリー」と「デリバリー」の2つのフェーズに分けて進めています。各フェーズで、それぞれ別にスプリントを回します。
ディスカバリー
このフェーズでは「探索」と「定義」に焦点を当て、「正しい問題」を見つけます。問題を絞り込んだ後は、デリバリーフェーズに移行します。
意思決定をおこなうMTGは毎週火曜日に実施され、プロダクト開発メンバーに加え、事業責任者とPMMも参加します。主な活動には以下のようなものがあります。
PMやPMMを中心とした企画タスクの議論
バックログアイテムやロードマップの優先順位調整
施策単位でのUX検討、簡単なモックアップを用いた検証
技術的な実現可能性の検討と大まかな工数見積もり
ビジネスチームと連携したユーザーヒアリング結果の共有
GTM(Go-to-Market)戦略の検討
リリース後の機能の反応やデータの確認
デリバリー
このフェーズでは「展開」と「提供」に注力し、「正しい解決」を見つけます。その後、開発からリリースまで行います。
意思決定をおこなうMTGは毎週水曜日に実施され、プロダクト開発チームのメンバーが参加します。主な活動には以下のようなものがあります。
スプリントでの成果物の共有
KPTを用いたスプリントの振り返り
ディスカバリープロセスから移行してきた施策の確認
デザイナーを中心とした具体的なUIの検討
新機能のリリース準備(QAからヘルプ作成、各チームへの共有など)
施策を振り返るためのダッシュボード作成
このようにフェーズを分けることで、各段階に適した思考モードや参加者を設定し、アイデアの発散と収束、そして具体的な実装のバランスを取ることができます。
チームを超えた連携
プロダクト開発チームは、マーケティング、セールス、カスタマーサクセス、事業開発、すべてのチームと日々連携しながら開発しています。
例えば、セールスチームからの顧客フィードバックを開発に反映したり、カスタマーサクセスチームと協力して新機能の導入をスムーズに行ったりしています。また、マーケティングチームや事業開発チームと連携し、新機能のプロモーション戦略を共同で立案することもあります。
チームを超えて連携することで、プロダクト開発と事業全体の目標との整合性を保ちながら進めています。
note proの価値を共に作りませんか
プロダクト開発チーム、BtoB事業開発グループ、どちらも一緒に働く仲間を募集しています。みなさんからのご応募をお待ちしています。