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【TRPG】ややこしいコンボ(組み合わせ)は身を滅ぼす

 「ダブルクロス」や「トーキョーN◎VA」のように、たくさんの技能を組み合わせて、強力な効果を発揮するシステムがあります。
 このシステムは効果以上に、そのキャラクターを表現することにも力を発揮します。

 私が昔考えた敵キャラクターに「重い鉄球を振りまわして攻撃する怪力NPC(ノン・プレイヤー・キャラクター)」というものがいました。
 鉄球という武器はあるものの、重いため、両手でしか使うことができない設定になっていました。しかし私のイメージでは、「片手で鉄球を使う怪力NPC」でした。
 ルールブックやサプリメントを調べたところ、「両手で使う武器を片手で使う技能」というぴったりのものがあったので、これを使用することで、怪力NPCは完成しました。
 このように、大量の技能や特殊能力があるシステムは、キャラクター表現の幅を広げてくれます。

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 ですが、特殊能力や道具の複雑な組み合わせは、GMの容量をオーバーすることがあります。

 GMがあつかう敵NPCはひとりではありません。戦闘のときは3人や4人の敵NPCを動かすこともあります。こんなとき、複雑な組み合わせはおぼえきれず、使いこなすことができません。

 ではどうすればいいかというと、参考にすべきは「格闘ゲーム」です。
 ちょっと古い話かもしれませんが、格闘ゲームには「弱攻撃」「中攻撃」「強攻撃」といった区分があります。これを敵NPCにも適用させましょう。

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 先ほど述べた鉄球NPCなら、

・弱攻撃 鉄球を片手で振りまわす(キャラクター表現にかかわる部分なので、ここははずせない)。
・中攻撃 鉄球をさらに遠くへ飛ばす(ダメージはそのままで遠距離攻撃に変化させる)。
・強攻撃 鉄球を遠くへ投げたうえ、その範囲にいるPC全員に攻撃する(攻撃人数を増やす)。

 このように、三段階程度の攻撃方法なら、GMも管理がラクになると思います。もちろん、中・強攻撃を出すのは難しいという設定にして、です。
 三段階の攻撃方法を持たせれば、戦闘が単調なものにならず、プレイヤーもほどよい緊張感を持って戦闘に臨んでくれることと思います。

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 これは私の経験則になりますが、攻撃方法で個性を出すのはいいのですが、回避方法で個性を出すのはやめた方がいいと思います。
 敵に攻撃が当たらないというのは、プレイヤーにとってかなりストレスになります。回避能力が高い敵を出すぐらいなら、HPが多く攻撃が当たりやすい敵を出した方が、よけいなストレスがなくてよいでしょう。

 回避方法で個性を出すなら、たまたま避けられたときに、演出をする程度にとどめるのがよいかと思います。

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