PS4 GAMES PART II
概要については下の記事を読んでください。
本記事は私がプレイしたPS4ゲームの紹介記事の第二弾。上のBEST記事には「PART I」とか書きませんでしたが、BEST記事がPART Iにあたり、本記事がPART IIになります。
1. ゴッド・オブ・ウォー
物語:8 設定:9 サウンド:10 グラフィック:10
ゲーム性:9 総合評価:9(8)
形式:TPP - ワイドリニア プレイ時間:20~30時間
ジャンル:アクション,アドベンチャー,ドラマ
〈感想〉
ゲームとして、ここまで完成度の高い作品はそうない。PS4でリリースされたゲームの中での最高峰の一つと断言出来る。アクションは、文句なしの見事な出来で、息子のアトレウスの援護の操作は本作のアクションの深みを増すポイントとなった。グロテスクな描写がかなりあるので、そこは注意が必要。
映画のようなゲーム体験と言えば、やはり『アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝』が上げられるが、本作もまさにその一つ。そう言える特徴の一つがカメラワークである。ことゲームにおいて、カメラワークというものはどうしてもおざなりになりがち。完全なムービーシーンは見事に作れても、それ以外はとてもゲーム的になってしまう。しかし、本作はワンカットの長回しという変態的なことを実現させ、終始その見事な映像美とカメラワークに引き込まれた。まさに天才で変態の所業。グラフィック、サウンドともに最高レベルに位置している。
しかし、物語とキャラクターはやや劣っている。特にキャラクターは主役の二人以外は、あまり魅力的とは思えず、悪役も魔女もイライラすることが多かった。操作に関しては、ちょっとクレイトスが画面を占める割合が多く、邪魔になってしまうことがあるのは残念だった。
ゲームとして最高レベルであるものの総合評価は8点とした。理由は、とても個人的なもので、PSP時代のゴッド・オブ・ウォーがあまりにも怖く、グロテスクで当時の私はクリア出来ず、それがトラウマになってしまった。ゴッド・オブ・ウォーが描く怪物の造形が何とも苦手なのだ。ゲーマーならやらねばならないと、本作をプレイしたが、正直なところチュートリアルで出て来る敵の外見で、もう心が折れそうだった。トラウマと化した、かつてのゲーム体験が本作にハマれない要因を作ってしまった。申し訳ない。
2. Detroit: Become Human
物語:9 設定:9 サウンド:9 グラフィック:9
ゲーム性:7 総合評価:8(8)
形式:QTE - ワイドリニア プレイ時間:15~30時間
ジャンル:ドラマ
〈感想〉
『BEYOND』や『HEAVY RAIN』のクアンティック・ドリーム最新作。分かりにくく、ストレスのあったQTEが大幅に改善され、選択肢によって変化していくストーリーは膨大で、最低3周は要する。
高品質なグラフィックと、感情を見事に現す音楽によってのめり込んで行くこと間違いなし。
キャラクターをどれだけ、好きになるかが分かれ目でもあり、プレイヤーの性格がもろにゲームに表れる。キャラクターの死が存在はするものの、それはまた選んだストーリーの一つでしかない。意図的に登場人物を殺す方向にもっていってもいいし、大事にしてもいい。捜査官、英雄、保護者の3人の視点で紡がれる先の読めない物語には感嘆する。
QTEのため、アクション要素がやや欠けるが、間違いなくクアンティック・ドリーム史上最高傑作であるため、前作が苦手だったり、あまり面白いと思わなかった方にも手に取ってほしい。
3. STAR WARS ジェダイ:フォールン・オーダー
物語:8 設定:10 サウンド:9 グラフィック:9
ゲーム性:8 総合評価:8(8)
形式:TPP - ワイドリニア プレイ時間:35~50時間
ジャンル:SW,アクション,アドベンチャー
〈感想〉
ソロプレイのストーリーゲームで、スター・ウォーズを出してくれたことに感謝しかない。私は、SW(スター・ウォーズ)の大ファンなので、本作を高く評価しているが、全くそうで無い人が本作を楽しめるのかどうかは分からない。「クインラン・ヴォスと同じ能力だ」なんて、気付きながらやる人はおそらく少数。本作の高評価を見るに、SWファンでなくても楽しめると思われる。
アクションゲームとしても、高いレベルに位置している。スキルの解放により、さまざまな戦い方が可能。パリィや投擲といった要素もあり、難易度設定は用意されているものの、慣れるまではかなり難しい。難点としては、パリィのタイミングが他のゲームより分かりにくく感じたところ。本作のタイミングを掴むまでにかなりの時間がかかった。
また、これはSWとしてだが、ジェダイにしてはジャンプ力があまりにも無さ過ぎる。ジャンプ力を高くしたら、ゲーム性が崩れてしまうので、プロ・クーンほど高く出来ないのは分かるが、「その距離も行けないの?」という驚きと落下死がちょっとはなにつく。物語の設定上、そこの補完は無い訳ではないのだが、あまりにも跳べない。カルよ、ジェダイ候補生でももっと跳べるぞ。
それはそれとして、数多の反乱があって双子に辿り着くのだ。もっと、SWゲームを作ってほしい、ソロプレイのやつを。操作キャラは、ジェダイでもマンダロリアンでも、キャド・ベインやエンボのような賞金稼ぎでも良い。エンボがゲームの操作キャラになったら、めちゃくちゃ面白そう。
4. DEATH STRANDING
物語:8 設定:9 サウンド:10 グラフィック:8
ゲーム性:7 総合評価:7(7)
形式:TPP TPS - オープンワールド プレイ時間:50~80時間
ジャンル:ドラマ,ホラー,アドベンチャー,ファンタジー
〈感想〉
小島秀夫の最新作となる本作。正直、評価は非常に難しいものがあった。突出しているのは、映画的演出ともとれる選曲と流すタイミング。シネフィルだからこその拘りが随所に感じられ、音、及び音楽による気分の高揚や動揺を生みだした。恐怖や、達成、笑いに至るまで、感情に影響を及ぼす数多の演出は実に見事だった。
設定も非常に素晴らしく、"荒廃"とも違う、一種の衰退と進歩を見せたフィールドや環境には唸る。しかし、それにともなう戦闘の矮小化は否めないので、アクションゲームが好きな方は本作はつまらなく感じるかもしれない。
本作の面白いポイントとやり込み要素は、やはり"インフラ整備"である。正直、これを面白いポイントと書いてしまう時点で、人を選ぶゲームと呼べる気がするが、それでも本作はここが面白い。実際私は、何十時間もかけてしまった。インフラ整備に伴う、他プレイヤーとの間接的な繋がりはとても面白く斬新だった。
ストーリーだが、私個人としては、絶賛する程のものではなかった。しかし、演出は見事で、設定と相まり引き込まれるシーンが多く存在した。
不満を一つ上げるなら、序盤と終盤ムービーがとても長く多かったこと。もう少し、ゲームとして落とし込まなければなと思った。
5. Ghost of Tsushima
物語:7 設定:9 サウンド:8 グラフィック:9
ゲーム性:8 総合評価:7(7)
形式:TPP - オープンワールド プレイ時間:40~70時間
ジャンル:アクション,歴史,ドラマ
〈感想〉
2020年を代表とするゲームと言っても過言ではないほどの、売れ行きと高評価を得た本作。
とても"バランスの優れた"ゲームだと思っている。ゲーマーというのは、かなり偏りがある。私は、マルチプレイのゲームやFPSは一切やらないし、他のゲーマーもそれなりの拘りや好みの主張が強いと思う。
本作は、ゲーマー問わず、かなり幅広い人に楽しんでもらえるようなゲーム性になっている気がした。アクションとステルス、探索やグロテスクな描写に至るまで。血飛沫のオン/オフも可能で、グロテスクが苦手な方にも配慮がある。高度なアクションを求める方も、そうでない方でも手に取れるゲーム性と難易度設定で、一対一の果たし合いも設けたのは実に素晴らしいアイディアだった。オープンワールドでありながら、適度なボリュームでサイドクエストは、一つ一つが短く作られており、空いた時間に少しだけというプレイの仕方も可能だと思われる。素晴らしいグラフィックと共に、侍を操作するのは多くのプレイヤーに充足感を齎した。
しかし、私個人としては、そこまで褒めるつもりはない。ゲームとして高いレベルにあるのは先述したとおりだが。まず、2020年のAAA級のゲームでキャラクター、一人一人にここまで苛立ちを覚えるとは思わなかった。あまり魅力がなく、好きになれないキャラクターばかり。圧倒的に素晴らしかったのは、やはり"ゆな"だろう、声優の演技も素晴らしかった。彼女がいなければ、正直かなりしんどかった。
ストーリーもクライマックスさに欠けており、サイドクエストは短く作られていたので、入り込むまでの時間も少なく、個人的にはあまり好きになれなかった。貧富を扱ったゲームでもあったが、それにしては気になるセリフや価値感が存在したように思える。
そして、私は本作を侍のゲームだと思っていたが、冥人のゲームだった。暗殺や尾行などの、アサクリ的要素はとても不満。申し訳ないけど、そもそもアサクリが嫌いなんです・・・。アクションも、かなりファンタジーによっており、フィールドの過度な色彩にも引っかかるものがあった。
6. SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE
物語:7 設定:8 サウンド:9 グラフィック:7
ゲーム性:9 総合評価:8(7)
形式:TPP - ワイドリニア プレイ時間:50~?時間
ジャンル:アクション,歴史
〈感想〉
初めに書いておきます、フロムのゲームは苦手です。
本作はアクションゲームとして、最高レベルである。スピード感のあるアクションと、パリィや忍具の見事さ。本作をプレイした後、他のゲームをやったとき、スピード感の無さに少しがっかりした。それほど、本作のアクションは素晴らしい。
私は、フロムのファンではないので、難易度設定を設けないことに、崇高なものであるとの価値感は持ち合わせていない。難易度設定を設けた場合、高難易度だと、ただ単に敵が硬くなるだけとかそんなものが多いけど、これほどアクションゲームを作れる会社がそれが不可能だとは思わない。
それにしても、やはりフロムのゲームは居心地が悪い。安心出来る場がなく、常に心を蝕まれていく感覚がある。プレイ時間、50って書いたけど、どうだろうか、短いかな。
7. フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと
物語:9 設定:9 サウンド:9 グラフィック:7
ゲーム性:6 総合評価:8(8)
形式:FPP - リニア プレイ時間:3~5時間
ジャンル:ミステリー,ドラマ
〈感想〉
DL版のみのインディーズゲーム。海外ではパッケージ販売されているのかも知れないけど。
いやぁ、何だろう。本を読んでいるようでもなく、映画を見ているようでもない。短く作られた、インディーズでありながら、ゲームでなければ到達出来ない領域に、素晴らしい演出によって到達している。
暖かみがありながらも、細部に恐怖が宿っている本作独特の雰囲気にどんどん飲みこまれていった。また、ジェフ・ルッソの音楽が素晴らしい。プレイ中に「音楽誰なんだろう、実に素晴らしい」と思っていたらジェフ・ルッソで納得した。海外ドラマの音楽を多く手掛けている方です。
ゲーム性はほとんどないので、アクションゲームが好きな方には当然向いてないが、多くの人に一度は手に取ってもらいたい傑作。
8. Life Is Strange: Before The Storm
物語:8 設定:8 サウンド:9 グラフィック:8
ゲーム性:6 総合評価:7(7)
形式:TPP - リニア プレイ時間:10~15時間
ジャンル:ドラマ,ロマンス,SF
〈感想〉
『Life is Strange』のスピンオフにあたる本作。主人公はクロエで、前作の前日譚となる。
キャラクターやストーリーに関しては、前作同様にとても良い出来だったが、ボリューム不足は否めず、そこは残念。そして、前日譚ということもあり、ストーリーのルートに幅広さがなく、さまざまな選択肢を選んでいくということは、あまり出来ない。また、ゲーム性は前作より劣っている。
音楽や演出は、前作同様に素晴らしく、とても良い曲に出会えた。
前作と比べると、どうしても劣ってしまうが、前作の大ファンの私としては、充実した時間を過ごせた、好きなゲームとなった。
日本版には、幼少期を描いた短編も収録されている。
9. モンスターハンター:ワールド
物語:4 設定:7 サウンド:8 グラフィック:7
ゲーム性:7 総合評価:7(7)
形式:TPP - ワイドリニア プレイ時間:50~80時間
ジャンル:アクション,ファンタジー,アドベンチャー
〈感想〉
モンハンは、PSPから入った世代です。PSPは全てプレイしたと思う。3DSのは一つやったかな。
モンハンシリーズとしては、非常にレベルの高いものだと思う。マップのロードがなくなり(最初のロードは長い)、スムーズな面も増えた。物語やキャラクターはあってないようなものなので低くした。ちなみにウケツケジョーは、否定派です。
しかし、なんだかボリューム不足。PCのオンラインゲームじゃないんだから、後々のアップデートで補うのは、きわめてナンセンスだと思う。カプコンが、本作を一本のゲームとして完成されていないことの表れともとれるし、据え置きゲームということを考えているのかと憤りすら覚える。
手に入るアイテムのランダム性はあまりに酷い、ソシャゲじゃないんだから。素晴らしい装備に、素晴らしいスキルを実装したくても、ランダム性が酷過ぎて、やる気が起こらない。
痕跡などの採取も、だるい要素に感じた。アクションは優れていても、それ以外はおざなり。
10. Marvel's Spider-Man
物語:6 設定:7 サウンド:8 グラフィック:7
ゲーム性:7 総合評価:7(6)
形式:TPP - オープンワールド プレイ時間:40~60時間
ジャンル:アクション
〈感想〉
評価点数を見てもらえれば分かるように、本作は過大評価されている印象を受ける。好みの差がとても大きいのは事実だけれども。
まず、物語に関してだが、ゲームのセオリーをなぞるかのような、特に驚きもないストーリーで退屈だった。深いテーマや鋭い切り口もなく、平凡。入り込むことも、入ってくることもなかった。そして、キャラクターたちも魅力的とは遠かった。悪くはないけど。
アクションもそこまで感動しなかった。基本的にワンパターンであるのだが、それは他のゲームも同じなので、私自身が本作のアクションをあまり面白くないと思っている部分があると思われる。スパイダーマンがもともと好きなヒーローではないというのも関係しているとは思う。
ニューヨークの街をスイングすることに、何の感動も興奮も覚えない。アメリカの田舎の治安を護る方が個人的には魅力がある。結局、フィールドも建物があり、人がいるだけで、中に入れなければ、そこにただ物体が存在しているだけに過ぎない。もっと普段着で操作出来るパートを作ったらと思う。
またボス戦もとても退屈だった。物をぶつけて、△だの☐だのを押すゲームだった。敵が大多数いる場面は、本作のアクションを面白く感じた。
PS5でリリースされるマイルスの方は、変化を期待したいが、メタスコアは本作と同等。ラスト・オブ・アスのように、考えさせられたり、深い部分はないかもしれない。楽しいゲームで終わってしまえば、文字通りそこで終わる。
〈おわりに〉
PART IIで、絶賛しているゲームが大きく減ってしまった。プレイしたゲームでいえば、まだまだ記事は書けるのだが、不評ばかりになってしまい、私自身も楽しくないので、書いたとしてもPART IIIで終わりになりそう。
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