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【美術ブックリスト】 『福島武山作品集 赤の極み』

九谷焼の三大技法の一つに赤絵細描がある。福島武山はその第一人者で、本書は初作品集。米粒に名前を書けるほどの技をもつらしく、作品にほどこされた絵付けの超細密さが伝わってくる。50年の画業から代表作を自選して収録。皿、器、壺などどれも考えられない美しさ。ここまでが概要。

ここからが感想。西洋ではアートとクラフトは別のものだが、日本の工芸はクラフトでありつつアートでもある。その工芸美をまざまざと見せつけられるようだ。とにかくすごいとしかいいようのない細密さと、そこに宿る美しさに息を飲む。

それにしても作品1点が何百万円するんだろう。

178ページ、B5判、3960円、芸術新聞社

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