【西村の勝手にアートブック・オブ・ザ・イヤー2023】
今年出版された美術系の書籍のなかから、西村が勝手にベスト1を決定します。月刊美術の新刊情報コーナーで今年紹介したおよそ130冊の候補から選びました。リンクはnoteに書いた私の紹介文です。
■日本のアートブック部門 ベスト1■
残念ながら該当なし
■日本のアートブック部門 次点(2冊)■
『沖縄美術論 境界の表現 1872―2022』
翁長直樹 著(314ページ 四六判 2700円+税 沖縄タイムス社)
1872年の日本政府による琉球藩設置から現在までの沖縄の美術の通史と作家論。非常に丁寧で分量的にもバランスのよい論述で、沖縄の美術を知る上での基本図書となる。
『ギャラリーストーカー 美術業界を蝕む女性差別と性被害』
猪谷千香 著(中央公論新社 四六判 232ページ 1760円)
ストーキング、美大のジェンダー格差、評論家やキュレーターによるセクハラや性被害などを取材をもとにレポート。実態がみえなかった業界の負の側面に光を当てた功績は大きい。
■翻訳されたアートブック部門 ベスト1■
『マグリット400』
ジュリー・ワセージュ著(480ページ A5変 3500円+税 青幻舎)
マグリットの全体像を知るには過不足ない一冊。
■翻訳されたアートブック部門 次点■
『50の傑作絵画で見る 聖書の世界』
ジェラール・ドゥニゾ 著(遠藤ゆかり訳 創元社 A4判変型 224ページ 4500円)
西洋絵画のメインストリームである聖書を主題とした絵画の名作をピックアップして解説。価格は高いが大判なので見やすい。
すべての候補作は下記に記してあります。
以上。