予測不能な時代だからこそ必要な「成長」マインドセット
前の記事で
生涯を通じて学び続けなければならない
ということを時代背景とともに述べました。
ますます予測不能な時代が到来し、時代を生き抜くために必要な能力もどんどん変わってしまう。そのような時代においては視野を広く持ち、既存の行動パターンに対して創造的破壊も厭わない姿勢も大事になっていくでしょう。
100年生きることが当たり前の時代に必要なのは「学び直し」です。自分をアップデートさせるためにいかに学びに投資できるか。
その際に必要なのは自分の能力に対する捉え方のように思うのです。もっと詳しくいえば、自分の成長に対するマインドセット。
「統治二論」などを著した哲学者ジョン・ロックは、経験と学習次第で人はどのようにでもなる、という考えを持っていました。
このロックの主張は現在の心理学でも正しいことが実証されています。
スタンフォード大学の心理学者であるキャロル・ドゥエック教授は人の心構え(マインドセット)が長期的な成長やモチベーションにどのように影響しているかを
研究しています。
このドゥエック教授が素晴らしい本を書いています。その名も
【MINDSET マインドセット 「やればできる!」の研究】
この本の中で2つのタイプのマインドセットが紹介されています。
1つ目が「硬直マインドセット(fixed mindset)」
これは、「自分の能力は固定的で変わらない」というマインドセット。
このマインドセットを持っている人は、一度の失敗や叱責が人生全体を決めてしまうような思い込みを持ってしまい、失敗を恐れて挑戦もできなくなります。
当然、物事を継続することができないため、成果を上げることができません。
2つ目は「しなやかマインドセット(growth mindset)」
別名、成長マインドセット
これは、「基本的な資質は努力次第で伸ばすことができる」というマインドセットです。
このマインドセットを持つ人は努力のプロセスに価値を見出し、常に自分のベストを尽くすことができます。
また、失敗を受け入れることができるため、難しいことにも挑戦することができます。
また、成人後は衰えるだけだと考えられていた脳の仕組みも、最近の脳科学研究では、成人してからでも訓練次第で様々な能力を身につけることができることがわかってきました。
成長マインドセットが備わっていなければ時代に応じて自分を変身させていくことは困難です。
「成功」は約束されていなくても、「成長」は約束されている。
このマインドセットはこれからますます重要になっていくでしょうね。