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THINK35/佐渡島庸平さん(株式会社コルク・代表取締役社長)

ーー定期購読マガジン THINK BOOK について
THINK BOOK は,読む "THINK" です.Suppose Design Office の谷尻誠が毎月魅力的なゲストを招き「"考える"を考える場所」として開催しているイベント"THINK"を読み物として再構成してまとめています. 多彩なゲストとの間で繰り広げられる本音のトークはここでしか聞けないヒントがたくさん詰まっています.過去100回以上に及ぶ記録資料などの掘り起こしを含め,月に2回程度掲載していきます.皆さんの日常をTHINK するきっかけになれば幸いです.(谷尻誠,西尾通哲:共同編集)
ーー

今回は,2013年の11月に開催された,コルクの佐渡島庸平さんを迎えての35回目のTHINKを読み物としてまとめました.

THINK 35
ゲスト:佐渡島庸平/株式会社コルク・代表取締役社長
日時:2013年11月16日(金)

(開催時のリーフレットより転載)
みなさん、「作家のエージェント会社」があるのをご存知ですか?
35回目のTHINKは、講談社を独立して、2012年10月より、エージェント会社「コルク」を設立された佐渡島 庸平さんをお迎えします。
『バガボンド』、『ドラゴン桜』、『働きマン』、『宇宙兄弟』。みなさんのなかにも、これまでこれらの作品に励まされたり、涙したり、心動かされたことのある方も多いはず。
今回ゲストにお迎えする佐渡島さんは、講談社で、これら数々のヒット作の編集を担当、10年間の勤務ののち、独立して今の会社「コルク」を設立されました。
編集者から、作家のエージェントへ。また、会社に属する立場から、会社を経営する立場へと変わった佐渡島さん。コンテンツの広がりや、出版業界も変容をみせるなかで、編集者という立場ではなく、作家のエージェントという関わり方を確立させた会社は、この「コルク」がはじめてではないでしょうか。
では、具体的に、エージェントとは一体どのような仕事なのでしょうか。
これからの編集について、佐渡島さんの考えはもちろん、彼の描く新しいビジネルモデルや、もしかしたら、活字との関わり方や、これからの働き方についても新しい方法を提示してくれるかもしれません。数々のヒット作を生み出したパイオニア、佐渡島さんの思考の本質に触れるチャンスを、どうぞ、お聴きのがしなく。

Guest_
佐渡島庸平
株式会社コルク・代表取締役社長
2002年に講談社に入社し、週刊モーニング編集部に所属。『バガボンド』(井上雄彦)、『ドラゴン桜』(三田紀房)、『働きマン』(安野モヨコ)、『宇宙兄弟』(小山宙哉)、『モダンタイムス』(伊坂幸太郎)、『16歳の教科書』などの編集を担当する。2012年に講談社を退社し、作家のエージェント会社、コルクを設立。

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オープニング

谷尻さん:
以前どこかのトークでご一緒した際に,この人の話のキレ味すごいなって思って,その日のうちに「広島に来てください」って声をかけたのが最初ですよね.それから少し時間が経ちましたけど.

佐渡島さん:
そうでしたね.

谷尻さん:
ご自身の職業については,どう呼ばれているんですか?

佐渡島さん:
うーん,作家のエージェントとか?

谷尻さん:
はい,でもそれは会社がやっていることですよね,ご本人としてはいかがですか?

佐渡島さん:
うーん,最近は「経営者」って呼んでますかね.

谷尻さん:
なるほど,では,今日は普段のお仕事としてどのようなことを考えられているのか,その辺りのお話を聞かせていただければと思います.今日のゲストは,経営者の佐渡島庸平さんです,拍手!(会場拍手)

そして,佐渡島さんが現在代表を務めている,作家のエージェント会社「コルク」を立ち上げた頃の話から徐々にトークは熱を帯びていきます.

作家と二人三脚の「編集者」

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佐渡島さん:
講談社に2002年に入社して,運良くすぐに井上雄彦さんの担当として先輩について配属されたんです.それで,経験を少しづつ積んで「ドラゴン桜」を作家と一緒に立ち上げて,その後「宇宙兄弟」を5年前に立ち上げた,って感じでした.

谷尻さん:
立ち上げるって,どういう感じになるんですか?よく分かってないんですけど,雑誌とかって,もうラインナップが決まっているじゃないですか,そこに食い込むには何かをやめないといけないんですか?

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