Intermission: 読むTHINK 2022を振り返る
THINKのようなイベントが,広島という地方都市で継続的に開催されているということをあらためて考えてみると,素直にすごいなと思う.
THINKを主宰する建築家・起業家の谷尻誠さんは良くこのイベントについて「だいたい設計事務所のボスは(営業的な意味でも)いろんなクライアントや魅力的な人に出会って刺激を受けることができるのに,スタッフは黙々と事務所で仕事をするわけじゃないですか,ほんとはスタッフに色々刺激を受けたもらったほうがいいと思うんですよね,それで,僕が出会った面白い人を広島に呼んでスタッフも一緒に話を聞かせてもらって,折角なら広島にいる友達や一般の人にも聞いてもらって,って思ったんです」と説明する.
2011年にTHINKが始まって,ほぼ月に一度,広島ではなかなか聞けない話を聞くことができる場として,地元のデザイナーやモノ作りに関わる人,学生,地元のマスコミ,起業家,もちろんその時のゲストのファンや支援する人,関係企業などを含む多数のオーディエンスが集まるようになった.そして2020年,コロナウィルスの流行で行動制限がかかり,THINKの開催がほぼ途絶えた状態が長らく続いた.それで,100本を超えるアーカイブから掘り起こして読み物にしていこうというプロジェクトがこの「読む」THINKになった.
そんな中で,新型コロナウィルスの状況の状況に合わせて行動制限も上がったり下がったりするようになり,2022年には何度か「リアルな」THINKが戻ってきたのは僕ら広島人にとっては嬉しいことだった.下に,今年リアル開催された回を新しい順にリストにしてみた.
こんなふうに,実際にリアル開催されたTHINKを聴いてすぐに読み物にすることと,アーカイブからの掘り起こしをすることと,時間がある意味ごちゃ混ぜになりながら振り返ると,10年以上の時間を隔てながらも,ゲストの思考の中に何か共通したマインドセットのようなものが見えてくるから不思議だ.
来年(2023年)は,どんなゲストが来てくれるだろうか,そして開催のペースは少しづつでも平常に戻ってくることを心待ちにしている.
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「THINK BOOK」は、サポーズデザインオフィスが企画する、THINKをテーマにしたプロジェクトを文字と写真でとどけるメディアです。 …
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