Pythonを使用したAI開発に関する応用
本記事では、20年以上プログラマーをしている私がAIのプロジェクトを一歩進めて実践的な応用技術に触れ、プロフェッショナルとして役立つ知識を提供します。
応用的なニューラルネットワーク構築
ニューラルネットワークの基本的な構築方法はすでに知っている前提で、ここではそれを応用するための技術について解説します。
Pythonの代表的なライブラリであるPyTorchやTensorFlowを使った、高度なニューラルネットワークのトピックを取り扱います。
1.1. 転移学習 (Transfer Learning)
転移学習とは、事前に他のデータセットで訓練されたモデルの一部を再利用して新しいタスクに適応させる手法です。
これにより、限られたリソースで高精度なモデルを構築することが可能です。
例として、PyTorchを使ってResNetを再利用する転移学習の実装方法を見てみましょう。
import torch
import torch.nn as nn
import torchvision.models as models
Pre-trained ResNetをロード
resnet = models.resnet50(pretrained=True)
転移学習用に出力層をカスタマイズ
num_features = resnet.fc.in_features
resnet.fc = nn.Linear(num_features, 2) # 2クラスの分類に変更
モデルをGPUに移行(必要な場合)
device = torch.device('cuda' if torch.cuda.is_available() else 'cpu')
resnet = resnet.to(device)
このコードでは、事前学習済みのResNet50モデルを使用し、その最終的な全結合層(fc層)をカスタマイズしています。
これにより、特定のタスクに合わせてモデルを適応させることができます。
1.2. ファインチューニング
転移学習の一部として、ファインチューニングの手法があります。
これは、事前学習済みのモデルの一部の層を微調整し、新しいタスクに最適化する方法です。以下はファインチューニングの実装例です。
全層の勾配を計算するように設定
for param in resnet.parameters():
param.requires_grad = True
目的の損失関数と最適化アルゴリズム
criterion = nn.CrossEntropyLoss()
optimizer = torch.optim.SGD(resnet.parameters(), lr=0.001, momentum=0.9)
ファインチューニングのトレーニングループ(概要)
for epoch in range(num_epochs):
for inputs, labels in train_loader:
inputs, labels = inputs.to(device), labels.to(device)
ここから先は
¥ 400
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?