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存在価値

私という人間を知るのは難しい。
誰かとの比較で
生きているのも辛い。
だけど、
私は私だと生きるのもなかなか難しい。
なんせ1人で生きていく事なんて
まぁできなくて、
学校も会社も、どこもかしこも
個人個人の集合でできているわけだから
人の評価なしには生きられない。

一番手っ取り早く
承認欲求を満たしてくれるもの
それが
恋愛だ。

承認欲求から始まり、
承認欲求で終わる恋。
これ程苦しいものはない。

なぜか?

相手と結ばれなかった悲しみなんかより
自分を受け入れてもらえなかった
=否定=存在価値とは?
と、闇に落ちていくからだ

その対症療法は?
やはり恋愛だ


しかし
この恋愛方法は
自分の心を貧しくするだけでなく
本当の恋愛ができなくなってしまうから
要注意。

ではどうするか。

心と頭を分けて考える。

自分は今この人が好きなのではない。
寂しいから連絡しているのだ。
自分を認めて欲しいから会っているのだ。

関係がある=好き
と心を騙してしまうと
無駄に傷つき、立ち直れなくなる。

そんな事を考えていると
インスタのストーリーで久々に見る顔。

yutoだ。
yutoは大学2年生の時に付き合っていた。
当時、留学を考えていた私は
留学説明会や、異文化交流会によく参加していた。

たまたま懇親会が隣になり、
留学経験が2度もあるyutoは、
フレンドリーで話も面白く、
すぐに仲良くなった。

日本にもさ、
こんな海外みたいな店があるんだよと
アメリカンカフェに連れて行ってくれたり、
海外でしか手に入らない本や、
海外旅行に行った時は毎回アクセサリーを買ってきてくれた。

彼といると世界が広がり、
まるで自分もその場所に行ったような感覚で
目の前にyutoが話している世界が広がっていくのが見えた。

オーストラリアのサンセット、
真夏の焦げるような暑さのセブ、
古着のストリートガールがかっこいいメルローズ通り

次第に、
私は日本で就職する事を決め、
本格的に就活へ。
彼は海外でビジネスをする為、
長期留学へ。

遠距離が始まった。

初めはお互いの話をしながら、
テレビ電話もした。
くだらない事で笑い合って、
毎日隣にいるみたいに幸せだった。

全ては
あの日から。
2人の歯車が狂い、
距離の壁が2人を分断し、
私達は別れる事になった。

そう、、あの日さえなければ