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阪神JFの調教傾向と考察について
土曜日の中日新聞杯は、内有利な馬場傾向の中、逃げた対抗のデシエルトが1着、短穴の摩天レオが3着と印の重い馬が好走したものの、本命のベリーヴィーナスは惨敗とさっぱりの結果となりました。1着のデシエルトと3着のマテンロウレオ、4着のトーセンリョウは、コーナーを最内で回っての結果でしたので、馬場傾向に合ったレースをしたと言えますが、2着のロードデルレイだけは、終始コーナーを3頭目で回っての0.2秒差の2着でしたので、力は最上位と言えます。次走が楽しみですね。あとは5着のキングズパレスも距離ロスのあるレースをしての結果でしたので、キングズパレスの次走にも注目といったところでしょうか。
さてそれでは、阪神JFの予想をしていきたいと思いますが、30年遡っても阪神JFが京都で開催されたことはありません。そこで同じ舞台で行われるマイルチャンピオンシップの調教傾向から好走馬を探っていきたいと思います。
まずは、今年の結果も加えたマイルチャンピオンシップの過去7年の調教傾向を確認していきましょう。
①3着以内に好走した馬の調教本数は標準以上の馬が多く21頭中19頭だった。また本数が少ない馬は最終追い切りを坂路で追われていたかW最速に該当していた。
②3着以内に好走した馬の調教タイプは併用調教の馬が21頭中13頭を占め、次いで坂路単一調教が6頭、トラック調教の馬はイスラボニータだけだった。
③3着以内に好走した馬の最終追い切りは、場所が坂路の場合は2ハロン24秒台より速い時計であれば上がり1ハロン最速で無くても良いが、それ以外の馬は上がり1ハロン最速であることが条件。
④勝馬の調教タイプは、併用調教の馬が4頭、坂路単一調教が3頭だった。また調教本数が標準以上の馬が5頭、標準より少ない馬が2頭だった。
ということで、京都1600㍍のレースを好走する調教は、調教本数が標準以上の併用調教と言えそうです。実際に今年のマイルチャンピオンシップでは、1着~3着までを多め併用の馬が独占したことを見ても、この調教タイプがベストと言えそうです。
それでは、今回の出走馬の調教内容を見ていきましょう。
まず、今年のマイルチャンピオンシップで3着までを独占した「多め併用」以上の馬を見てみましょう。
アルマヴェローチェ(乗り込み併用)
ランフォーヴァウ(多め併用)
スリールミニョン(乗り込み併用坂路主体)
の3頭が調教本数が標準以上の併用調教に該当しました。
ただ、ランフォーヴァウの前走は内有利な馬場傾向の中、馬場傾向とドンピシャの競馬をしての勝利でしたので、そこまで評価できません。そのため消しとします。
他のアルマヴェローチェとスリールミニョンは残して相手とします。
次に調教傾向にある調教本数が標準以上の馬を見てみると、
モズナナスター(標準坂路)
カワキタマナレア(標準併用)
ショウナンザナドゥ(標準坂路)
コートアリシアン(標準併用)
の4頭でした。
この内、モズナナスターの前走は、前残りの展開の中で逃げての結果でしたので、消しとします。
本命はカワキタマナレアとします。
鮫島克駿騎手が、テリオスララを蹴って、こちらを選んだということもありますし、2戦目のシンガポールターフクラブ賞の出走馬の次走以降の成績を見てみると
2着:ヴーレヴー ⇒ りんどう賞1着、ファンタジーS4着
3着:モズナナスター ⇒ カンナS2着、ファンタジーS2着
4着:ピコローズ ⇒ りんどう賞5着、つわぶき賞3着
5着:マキシマムドライブ ⇒ 黒松賞4着
6着:ポッドベイダー ⇒ 福島2歳S1着
7着:ミスフォルテ ⇒ 地方競馬で6着、3着
8着:ロードヴェルト ⇒ 福島2歳S4着
9着:ハーフブルー ⇒ 地方競馬で1着
10着:エムピーフリップ ⇒ 地方競馬で12着
と次走の成績は3-1-1-5となりますが、重賞やオープンでも好走するなどレースのレベルは高かったと思います。
前走は前残りの展開の中で、後方11番手から0.1秒差まで迫った内容から、今回はそこそこ流れる可能性もあると思われ、差し脚が活きると考えています。
鮫島克駿騎手の初GⅠ勝利に期待したいところです。
対抗はショウナンザナドゥとします。
前走のアルテミスSでは、内有利な馬場傾向でしたが、コーナーを3頭目を回すロスをしながら0.2秒差の3着となりました。もし距離ロスが無ければ、勝っていた内容で、全く悲観する内容ではありませんでした。
1週前追い切りは、坂路でビップデイジーと併せて51.1秒という速い時計を出して先着と良い動きをしていました。
最終追い切りは、軽めでしたが、能力の高さは1週前追い切りで感じることができましたので、ショウナンザナドゥの逆転も十分あると思っています。
あとはアルマヴェローチェ、スリールミニョン、コートアリシアン、外国馬のメイデイレディを相手に加えます。
昨日の京都外回りで行われた11レースと12レース、今日の6レースを見る感じだと、内有利な馬場傾向(やや?)の様に思われました。
内側に先行馬が多く固まって入っているので、少しでも流れて欲しいところですね。