毒親の子漂流記#002

幼児から小学生時代で一番恐ろしかったのは母親の体罰だった。ただ殴るのではない。手足を縛るのだ。それもがんじがらめにだ。

同じ虐待を受けた妹が私より詳細を覚えていた。両手首を横にヒモで縛り、更にそのヒモ自体を縦に縛り固定されたという。つまりこどもなので掌が小さいからもがいてると縛ってるヒモが外れてしまう。どんなにもがいても外れないようにかたく固定したということだ。

手足が縛られ固定された状態でさらに私の場合ズボンとパンツをひきずりおろされる。私は男なので昔の?言葉でいうならフルチン状態。恐ろしいうえに惨めさで力の限り泣き叫んでいた。しかし泣き叫ぶほど尻を棒でたたかれる。最後にはいつも泣く力も無くすような状態だった。

母は専業主婦なのでいつも家におりそういう事が日常茶飯事だった。当然私の心も体も壊れていった。いろいろ症状、不具合があらわれた。子供なのに白髪が生え始めた。幻影を見ることや、自分の名前も誰なのかも突然わからなくなったり、家にいるのにどこに自分がいるのかもわからなくなったり、私は誰?ここは何処?状態。一時的な発作でしばらくすると元に戻るのだが。

しかしこれらの私の症状を母は決して自分の虐待のせいとは考えなかった。逆に「お前は生まれつき気が弱く、神経質で身体も弱いから自分は育てるのに苦労した。」と繰り返し言ってた。彼女の苦労話になってたのだ。しかもものすごい繰り返しそれを子供の頃から何千回も聞かされてきたので、それを信じ長い間「私は生まれつき気が弱く、神経質で身体も弱いから母に苦労をかけたな、、申し訳ない」と思って生きてきた。

まるでカルトの洗脳のようだなと今では思う。

続く。

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