ターキッシュエアライン利用者限定のトランジットがアツすぎる
2022年11月頭、中東のイランに向かって出発した。
ずっと行ってみたかった謎多きイラン。
楽しみすぎる!
今回イランまでの道のりは、あえてトルコで乗り継ぐルートを選んだ。
おそらくドバイ乗り継ぎが最も早くてメジャーっぽいのだけど、行ったことのあるドバイよりもトルコを通る方が魅力的に感じた。
行きは18時間、帰りは20時間という長めのトランジット。この時間をどうやって使うが肝になる。
今回行くイスタンブールの空港はハブ空港というのもあってかなり大きいらしい上に、トルコ自体はワクチン接種証明書だのPCRだのコロナにまつわる確認事項が全て撤廃されたらしく簡単に入国できるようになっていた。
せっかくならイスタンブールも観光したい!ということで調べてみる。
するとターキッシュエアライン利用者のトランジットのみで参加権が与えられる、“ツアーイスタンブール”というものが出てきた。
しかもこれ、朝ごはんと昼ごはんが付いてきて無料らしい。
ターキッシュエアライン太っ腹すぎん????
ということで、行きはこのツアーを利用することに決定!!
楽しみすぎ〜〜!!
参加するためにまずは参加の申し込みをしないといけない。
申し込みは簡単で、イスタンブール空港についたらまずは出国手続きをして到着ゲートを出る。そして右に真っ直ぐ進み“ホテルデスク”という名のサービス利用を申し込むカウンターに行く。そこで申し込む!
という迷子にさえならなければ簡単な流れ。
3年ぶりのTHE海外〜!な空港にワクワクして流れるままに到着ゲート(“arrival”の記載)に向かう。
たくさんの人がなだれ込んでいる場所に並び、チケットをかざすバーコードがあったのでイラン行きのチケットをかざすとピッと音が鳴った。
手荷物検査を抜けて、目の前のエレベーターを上がる。
すると広がるこの景色。
わ〜〜〜〜〜!!広い!でかい!海外の空港だ〜〜〜!
…でもここ、どう考えても到着ゲートじゃない。
なんなら出発ゲートじゃん。
出口という文字は見当たらず、代わりに出発の時刻表や搭乗口のナンバーがたくさんある。
私たちはチケットをピッとして手荷物検査をしただけで、出国審査はしていない…
間違えて国際線乗り継ぎの手続きをしたっぽい。アララ…。
このまま18時間も空港にいるのは暇すぎるので、絶対に外に出たい私たち。
しかし出発ゲート周辺にいるのに外に出ようとする輩は見たことがないし、絶対に出れなくない??って絶望する。
そしてどの係員に「ツアーに参加したい」「到着ゲートに行きたい」と言っても皆、出発ゲートを指す。誰に聞いてもこの場所に戻ってくるのだ。
皆適当なこと言ってるでしょ?!って疑いの気持ちしか無い。
めげずに何人目かに聞くと、「こっちを真っ直ぐ進んで!」と出発ゲート内でも方向を示す者が出てきた。
信じてその方向に進んでも、空港が大きいせいで歩く距離も長過ぎて、歩いている間にまた「本当に合ってるの…??」って疑いの気持ちが大きくなる。
随分と歩いたところで、小さーーーーな文字で“EXIT”が出てきた。もっと自信持って大きく書いてくれ…!!!
その文字に沿って進むと小さな事務室のようなスペースがあり、奇跡的に日本語が喋れるおじさんがいた。
おじさんの説明はスムーズで、私たちが事前に調べていた内容とリンクすることを言われてとても安心。
言われた通りに進むとようやく出口が見えてきた!
そしてようやくホテルデスクに到着。
ツアーに参加したいと伝えると、「15分後に出発するからあそこに座っててね」と言われた。
ツアー参加者の勲章(首から下げるやつ)と、イスタンブールの地図とツアー概要が書かれたパンフレットを渡される。
しばらくすると、ザックエフロン似のツアーガイドが現れ、様々な国から訪れたの面々の名前を読み上げて集合をかける。
そしてバスに乗り込む。いざ出発〜!
イスタンブール空港は最近場所を変えたらしく以前は市内まで電車で数十分だったらしいのだけれど、現在は電車は通っておらずバスで1時間ほどかかった。
観光地近くになるにつれ、渋滞がどんどん酷くなりクラクションがそこら中から聞こえる。
ツアーの最初は朝ごはんから。
出てきた朝ごはんはこちら。
様々な国から来た面々と共にご飯を食べる。
会話は時々聞こえてくるけれど、みんな人見知りなのか静か、、、
ザックエフロンの号令でご飯を食べ終わったものからバスに戻る。
お店の外に出るとインドのツアー団体がいてとても騒がしかった。
ようやくイスタンブール市内を回る。近場でバスを降り、まずはオベリスクを見た。
ザックエフロンが説明をしてくれるのだが、英語が分からないのでほとんど分からない。
こういう時、あ〜〜英語勉強してれば…!っていつも悔しい思いをする。
続いては有名なブルーモスクへ。
そしてブルーモスクの向かいにある、これまた有名な観光地アヤソフィアの方向に向かう。
ブルーモスクとアヤソフィアに挟まれているその場所は、噴水や屋台がたくさんある広場があり、カップルやらツアー客が入り乱れている。
ヨーロッパのような街並みの中にモスクが建つその景色は見たことがなくて、イスタンブール特有の美しい景色だ。とても素敵な場所だと思った。
アヤソフィアは私が1番行きたい場所だったのでワクワクしていると、どこが入り口なのかも分からない位のとんでもない行列が出来ていた。
ザックエフロンは「おい見てみろよ!これがアヤソフィアだぜ!こんなに人が並んでるけど、オメー等並びてぇか?!ハハ!!」と言ってアヤソフィアを通り過ぎた。
アヤソフィアは後で行くのだろうと期待で胸を膨らませている間に、トプカプ宮殿のチケットが配られた。
「1時間半自由行動だよ〜」と言われ、散らばるツアーメンバー達。
宮殿の中はとても美しいのだけれど、1時間半ではだいぶ時間が余る。
どうしようかと余った時間はモタモタしてしまい、待ち合わせ場所のカフェでただ座るという謎の時間を過ごしてしまった。
この後アヤソフィアに行くのかな?と思い出発すると、まさかの言葉がザックエフロンから出る。
「アヤソフィアは待ち列が長過ぎて行く時間が無いんだ…!バザールに行こう!」
がーーーーーーーーーーん。
アヤソフィアに…行けない…?!
私のテンションが急降下した。
1番楽しみだったのに…!
トプカプ宮殿に行っていたあの時間内にこっそり行ってしまえば良かった…!!!
後悔が凄すぎてバザールなんて楽しめない。書いたいものも別に無いし!!(嘘。時間とお金が許すなら買い物したい)
バザールで1時間の自由時間にされたものの、「アヤソフィアのあの列は1時間では帰って来れないよ〜」とザックエフロンから注意喚起される。
以前1人でトルコに訪れたことのある親友Nは落ち込む私を見て、
「私が1番好きなモスク行こう!並ばないし綺麗だよ!」
と言った。優しい。
バザールから10分ほど歩いた路地の中に、そのモスクは建っていた。
美〜〜〜〜!!!
観光地でも無いモスクがこのレベルで街中にバシバシ建っているトルコ、羨まし過ぎる…泣
美しいモスクに満足したところで、本日の締めのランチタイムとなった。
ドレッシングは無いの??と騒ぐ私たち。
別のテーブルにはレモン汁とオリーブオイルがあった。
スタッフに「オリーブオイル頂戴!」と言うと、「OK!」と言った後その足でザックエフロンと談笑を始めた。
絶対忘れてるよね?と思い、「オリーブオイル!」とリマインドすると、「アッ忘れてた!」てな感じで取りに行っていて海外味を感じる瞬間だった。
このランチを食べた後、ツアーメンバーの一部はそのまま市内に残るとのことだった。私たちや多くのメンバーはバスで空港に戻る。
韓国人(だと思うけど韓国語を勉強した私が一言も聞き取れなかった)のおじさんや、永遠にタバコを吸っているロン毛の長身お兄さん、あらゆるスポットで自撮りを欠かさない青髪のお兄さん、独特なファッションのカップル、ずっと真顔の美人親子…
などなど、個性たっぷりなメンバーは散り散りになる。
「嫌な人1人もいなくて楽しかった〜!ありがとう!!」と心の中で伝え、空港へ向かうバスに乗り込む。
このツアーもこれで終わり。
無料感は要所要所で感じたけれど、とても良かったと思う。アヤソフィアに行けなかった後悔は残ってるけど!!
帰りのバスは何故か行きとは違うルートで空港に向かい始めた。
とんでもない渋滞で、5分で過ぎる道も20〜30分かかっている。
そんな中ザックエフロンは運転手と大変仲が良いようで、かなりハイテンションで時々大笑いしたりなど楽しそうに話している。
よりによってザックエフロンの後ろの席に座ってしまった私達は、トルコ語で繰り広げられるそのやりとりを見つめてしまった。
するとまだまだイスタンブールの街並みが広がる何でもない場所で、突然ザックエフロンが立ち上がり「bye!」と運転手に告げて降りて行った。
え……??
お前の送迎だったんか〜い!!
ザックエフロンがあのタイミングで退勤し、帰宅したことを知ってるのは、あのツアーメンバーの中でも私たちだけだったと思う。
そのゆるさに、やはりここは海外なのだと実感した瞬間だった。お疲れ様でした。
そして渋滞を抜けたバスは140キロという爆速で道路を走り抜け、無事空港に到着した。
そんな感じでツアーイスタンブールは幕を閉じた。
ターキッシュエアライン利用者で6〜24時間のトランジットがある人は誰でも利用できるサービスなのでアクティブな方にはとてもおすすめ。
もしくは無料でホテルを借りれるので、私達はイランからの帰りの20時間のトランジットでホテルサービスを利用することに。(そのことはまた別記事で)
財政難のトルコなのに、やたらと観光客には手厚くスペシャルなサービスを提供してくれたターキッシュエアライン。
ありがたかった。アツすぎる。
トルコでの乗り継ぎがある方は是非お試しください!
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