100円ショップ
便利さを求めてここに行けばいつも、こんな便利な物があったのか!と関心するような道具がたくさん並んでいる。
ついこの前までは、暮らしの上で不便な点や改善したい部分がでてくると、すぐ100円ショップへ駆け込んでいた。ここへ来れば「とりあえず」の小物は何でも揃う。
しかしプラスチックフリーという言葉を覚えてから、気付いてしまった。100円ショップの物は、大半がプラスチック製であることを。また、「とりあえず」すぐに手に入れたい物や、その場凌ぎで必要な物ほど100円ショップで揃えられ、商品そのものに加え、包装もほとんどプラスチックであることを。
プラスチックは、お手軽に手に入る。値段が安くて汚れにくく、軽くて丈夫でなんと使い勝手のいいものか。じっくりと考察せずに、とりあえずパッと手を伸ばしてしまう代物だ。
自分の周りにも、エコを意識してから少しずつ減ってはいるが、未だ大量のプラスチック住人が住み着いている。
最近プラスチックフリーの本を読んでいるが、詳しく知れば知る程、環境にも身体にも良くはないことをひしひしと感じる。
少しずつだがなるべく早く、プラスチックほぼフリーの生活へ近づいていきたいと、この本を読んで痛感した。プラスチックにこんな影響があることを今まで知らずに過ごしていたことが怖くなるくらい。(プラスチックを詳しく知ることができる、おすすめの本です!)
一方で、家電や衣服、化粧水等のボトルや文房具など、すぐに代替品が見つけ出せないものも案外多いと感じるのが現実である。
しかしながら、このプラスチックという素材を完全なる悪と思っている訳ではない。
プラスチックのおかげで、とても助かっている場所もあるからだ。特に病院などは(詳しくはないが)医療機器や手術の際に、衛生面から使い捨てのプラスチック製品がとても役に立っているだろう。他にも災害時の道具や乗り物、家の素材など、非常時や日常で欠かせない場面でもたくさんお世話になっている。
ただ、未だ100円ショップはプラスチックのお店かと思ってしまうほど、プラスチック素材の物が多い。
色々書いておきながら、つい最近も急ぎで必要なものがあり、100円ショップを訪れた。ただその際には素材を見て出来るだけプラスチック製を控えるようにしてみた。(もちろん多種多様な製品が揃えられている100円ショップでは、プラスチック製以外の選択肢も探せば見つかったりする。)
便利で安い100円ショップ。需要はあり過ぎるくらいだが、エコが必要とされる今の時代には、すごく逆行しているように見えてしまう。
プラスチックフリーを気にし出してから、いずれ100円ショップの製品からプラスチック製がなくなり、木材、竹、紙、麻などで出来たものだけのお店になったら面白いのにな、と思うようになった。
100円ショップではあるが、そこに売っている物の素材は全て分解されて地球に戻るような、エコ素材だけが並んでいる100円ショップなのである。
いずれにしても、ほんの50年前でも、各家庭にプラスチックはそこまで普及していなかったはずだ。そうなると、地球のために便利さや手軽さを少しずつ手放すことが出来れば、プラスチックフリーの暮らしに戻ることは近い将来可能だと思うのだ。
少しずつ、地球や身体の為にプラスチックフリーを意識する人が増え、環境に負荷を与えないものを選ぶようになれば、いつか100円ショップもエコ素材100円ショップに変わっていくかもしれない。
近い未来に100円ショップの製品が、木製や竹製、麻や植物由来の品揃えだけになる日を夢見ていようと思う。