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子どもは可愛いって話

僕はいつものように学校から帰宅していた。

代わり映えのしない日々、今にも降りそうで降らない肌寒くどんよりとした今日の天気が、僕の灰色の日々を助長する。

大学に入学するまでは、なんとなく大学生は楽して遊んでばかりのイメージを持っていたが、僕の通う学科はそうでもないようだ。

普通の理系大学生のように、テストとレポート、実験が連日あり、加えて設計とかいうなんともメンタルを削り取る授業がある。僕は設計が1番好きで、成績も人並み以上(自分に言い聞かせている)であるため、そこまで辛さはない。

しかし、1を生み出すストレスは日常生活ではあまり味わうことはないと思う。

毎日感じている次のレポート、テスト、設計課題に対する不安と、迫り来る就職への不安が僕の体内をゆっくりと巡っていた。

最寄駅についた。最寄駅の階段を、わざと酔っ払ったかのように、ドタッドタッと降りる。僕にできる社会に対する最大の反抗だ。

駅から出て、帰路に着く。陽が出ていた。学校から出たときは分厚い雲がびっしりと空を覆っていたのに。男心と秋の空とはよく言ったものだが、しかし、男は年中、浮気者だということだろう。

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