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夏はひまわり、そしてセッカ
「セッカ」という名の鳥をご存じですか? わたしがセッカをはじめて知ったのは10年ほど前、近所の公園で毎週土曜日に行われていた野鳥観察会に参加したことがきっかけでした。大きな河のそばにある公園で、たくさんの鳥が河川敷に広がるススキの草原のあちこちで、飛び上がるたびに「ジャッ、ジャッ」と鳴いているのを見つけ、先生が「あれはセッカです」と教えてくれました。
見た目は少し小さめのスズメ。全体が薄茶色で黄
シジュウカラのおしゃべり
「シジュウカラは言葉を使う」
初めてこのことを知ったとき、やっぱり、と思いました。
動物言語学者の鈴木俊貴さんが出演したNHKの番組を観たからです。
うちの庭にかけた巣箱には、毎年シジュウカラが営巣します。
今年もつがいが巣箱に入っては出ていき、忙しそうにしているのをほほえましく思いながらながめています。
シジュウカラの鳴き声がすると、すぐさま窓ごしに駆け寄り、巣箱のある木をカーテン越しに覗く
ジョウビタキのしっぽ
秋になると、ヤマボウシの木に、ジョウビタキが訪れる。
毎朝、キッ、キッという鳴き声が聞こえたら、
カーテンをそっとめくって、木の枝にとまる、ふっくらとした姿を探す。
枝にいないときは、畑の柵や木枠にとまっていることもある。
毎年やってくるのはジョウビタキのオス。
銀白の頭に、鮮やかな赤茶色のお腹、黒茶色の翼に白い斑点。
地鳴きをする度にしっぽにバネがはいってるかのように揺れる。
キッ、と鳴くと
人も動物 人が野生動物になるとは1
今とてもワクワクする本を読んでいて、野生の血が騒いでいる。
本のタイトルは野生そのものずばり『動物になって生きてみた』(河出書房新社)。著者のチャールズ・フォスターさんは、オックスフォード大学で医学法と医学倫理の教授で動物医学の専門家という、恐れ多い肩書をもつお方なのだが、本の中ではかなりの変人。
なにせ、実際、自然のなかで野生動物と同じように暮らしてやろうというのだ。ここまでなら頭に浮かぶの
2022年11月8日の月蝕
今夜は満月、しかも皆既月蝕です。秋のとばり、おれんじ色の空にむらさき色の夜が降りてくると、東の山から黄色のまるい月が昇ってきて、ぽっかりと空に浮かんでいました。
左下から欠けはじめ、だれかがバリバリとおせんべいをかじってるみたいにどんどん小さくなって、黄色い月がなくなった瞬間、赤い月が浮かんでいました。
太古の人はこの現象をどうとらえたのかな。
こんど神話でさがしてみよう。
ひまわり? いえ、芋の花です。
食にまつわる面白い本を読んでいる。そのなかに「オカ」という芋類のことが書いてあった。南米原産のカタバミ科カタバミ属でアンデス山脈で食べられる希少な芋だそう。カタバミというと道端に生えているクローバー似の草花を想像した。写真を見てみると、なるほどカタバミだ。
芋というだけあって、食べるのは根茎だ。いろいろな品種があるらしく、茶や紫、ピンクといろんな色がある。標高の高いところしか育たない植物で、地元
真冬の空にあらわれた南国の鳥たち
先月、氷点下を記録したよく晴れた朝、ちょっと信じがたい光景を目の当たりにした。近所の電線に南国にすむオウムが3羽とまっていたのだ。実は去年の秋、うちの家の窓から、カラスほどの大きさの緑色の鳥が3羽飛んでいるのを見かけたことがあった。鳴き声からオウムだとわかって、きっとペットで飼われていた鳥が逃亡したんだ、冬は寒いし、餌もないから、生きられるかな、と心配した。
この日で見つけたのは、秋に見たオウム
ちいさい春みつけた♪
春が来た!
庭のヤマボウシの巣箱に今年もシジュウカラのつがいがやってきた。うっすらと空が赤みをさすと、甲高い声で鳴きはじめる。このところ小枝をくわえてせっせと巣箱に運んでいたけど、そろそろ巣作りも終えたみたい。今は抱卵時期のよう。今年もかわいい幼鳥がみられるといいな。
この前、近くの林の脇道を歩いていたら、ぎこちなく地面を歩く鳥を見かけた。大きさはヒヨドリほど。暗い緑色でもっとでっぷりしている
ぽかぽか陽だまりの訪問者
富有柿が届いた。とれたての固い実もカリカリしておいしいけれど、深い柿色に熟すと、トロッとした甘い実もおいしい。
初冬の晴れたぽかぽか陽気のなか、「チッチ」と舌打ちのような音が聞こえた。舌打ち音は近くの畑から聞こえたと思ったら、隣の庭先から、向かいの駐車場から、とあちこち移動する。
今年もまたやってきた。声の主はジョウビタキ。雄は頭は銀色で顔から背中まで黒っぽいマントをまとい、お腹は熟れた富有柿
ミーンミーンからチンコロリン
あれほど賑やかだった蝉の声が、冷たい雨が続いたあと、さっぱり聞こえなくなった。その代り、コウロギやスズムシの声がはかなげに響いている。
昨日まで猛暑だったのに、今日は肌寒い、といったような天気が繰り返されて、季節は秋に変容していった。最後のゴーヤでチャンプルをつくって、冷えたオリオンをいただく。わたしの夏は終わった。
フクロウとコブタとタヌキの物語
こんばんは、今夜は梟(フクロウ)のはなしです。
わたしが初めてフクロウと会ったのは、小学生のとき。父親が手製の木のおりにフクロウを入れて自慢げに見せてくれました。
フクロウをどうやって捕まえたのか、今となってはわかりませんが、とにかく子どものときの私には、とても大きな鳥に見えました。
羽毛は黒と白が混ざっていて、全体的に灰色で、小さな手製の木のおりに捕らえられ、羽根を広げようとずっとバタバタ