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鴻神社【埼玉・鴻巣市】

鴻神社(こうじんじゃ)に参拝したのは、「牛にひかれて善光寺参り」ならぬ「免許センターにひかれて神社参り」したからです。

免許センターが先か神社が先か、神社マニアの20.315的には迷うところではありますが、少なくとも何かしら外出するとなると「向かう先には神社あり」ということで、日本は至る所に神社があるので、どんな用事でどんな場所に行くにしても神社参拝は外せないのです!

もちろん、神社に参ることがメインの目的であることも多いんですが、今回は免許センターも外せない用事だったんです。

さて、鴻巣市(こうのすし)は埼玉県の行政区域の中で、ほぼ中央に位置する自治体です。20.315は埼玉県に住んでおりまして、免許証の更新には、ここ鴻巣にある埼玉県警運転免許センターに行かねばならぬ事情があったのです。事情?・・・交通違反しちゃったんです。すみません。
交通違反さえしなければ、地元の警察署で更新できたんです・・・。

車で片道およそ1時間、免許センターに到着。お目当ての神社もすぐ近くに鎮座しています!

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鴻神社は、その名からわかるように「こうのとり」に由来する神社です。
HPにも「こうのとり」伝説について昔話が掲載されています。小さな子供にも理解できるよう、4コマ漫画風に描かれていて、とても充実した案内になっています。わかりやすいことは大切ですからね。

こうのとりですから、子宝と安産祈願のお宮であることは自明ですが、元々のご由緒は、少々違います。

江戸時代、鴻巣は中山道の宿場町として栄え、この付近にあった氷川社、熊野社、雷電社を合体させて鴻三社としました。さらに後年、日枝社、東照宮、大花稲荷社、八幡社を合体させて、「鴻神社」となったのです。都合、7つの社を合祀したことになり、こうして発展してきたことがわかります。

こうのとり伝説は、この氷川社にあった伝説ですが、実際のところ「こうのとり」の”こう”は「国府(こう、またはこくふ)」が始まりなんです。

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千葉県市川市の国府台(こうのだい)、神奈川県小田原市の国府津(こうづ)、愛知県稲沢市の国府宮(こうのみや)と同様、埼玉県鴻巣市には古代に武蔵国府の関連施設があったこと、荒川などの水運でも栄えたことから「国府の洲」=「こうのす」に転じたのでしょう、とHPにも書かれています。

武蔵国の国府は現在の東京都府中市ですが、国造(くにのみやっこ)が一時期、鴻巣市に住んでいたといいます。武蔵国は東京と埼玉を合わせたエリアですから、ありえない話ではないと思います。

ちなみに、武蔵国の国府には「大國魂神社(おおくにたまじんじゃ)」があり、尾張国の国府には国府宮=「尾張大国霊神社(おわりおおくにたまじんじゃ)」がありますね。どちらも、ご祭神は大国主命(おおくにぬしのかみ)との説も。これはロマンあふれる、深掘り甲斐のあるルーツですねえ。

いや、鴻神社の話でした。
「国府の洲」→「こうのす」に進展し、氷川社のこうのとり伝説がアップデートされて「鴻神社」となったのです!
決して広大な神社ではありませんが、鴻巣の街中にある、メンテナンスの行き届いた、とても美しい神社です。
HPもまとまっていて、素晴らしい作りです。

鴻神社にも参拝でき、免許センターにて講習も受けて無事免許更新も完了しました。これで、また、いろんな神社に行きます!

【基礎データ】
■創建 明治6年(西暦1873年) 明治時代
■祭神 素戔嗚尊(すさのおのみこと)、速玉之男命(はやたまのおのみこと)、別雷命(いかづちのみこと=かもわけいかづちのみこと)
■住所 埼玉県鴻巣市本宮町1-9
■HP 鴻神社

※写真冒頭は、参道の側面にある板張りの壁面に描かれているイラスト「鴻三社縁起」の一部です。ギャラリーのように三つのイラストが並んでいます。
※写真中段は摂社(?)末社(?)の合祀社です。
※写真後段は参道入り口付近。力強い筆運びで大書されています。
※参拝は緊急事態宣言前の4月上旬です。


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