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つらつらと。

前回はこちらです。↓

前回はまだ2021年でしたが。大晦日だったのですね。
前回の内容に沿って扉絵変更しました。(撮影はR氏)

写真のキャップを髪をおろしたまんまかぶりたいがためにハサミ✂️とカミソリで自分で髪の毛をカットしました。
帽子のために髪切ってしまう自分、ってなに?とか思ってしまいましたが。
(節約なのかおしゃれなのかもはや自分でもわからない。)

もう二月。早いな、って思います。
私の父方の祖母がいつも年が明けると毎年、
「一月は往ぬ、二月は逃げる、三月は去る」と口癖のように言っていたけれど。
まだ小さかった頃の私にその言葉の意味はよくわからなかったんですよね。

って、一月は犬?ってなに?どういう意味?と祖母に尋ねて吹き出されたのはまだまだ小学生の頃でした。

往ぬ、って去ぬとも書きますが。祖母に言わせると師走の忙しさからようやく、お正月がきたかと思えば一月、二月、三月はあっと言う間にすぎてしまうことだそうです。
昔の人はうまいこと言うな、って感じますね。

先日、声が発せなくなり、弱りはててパニックに陥り、トラブルが続々でしたが、なんとか早めに、福祉の方の手を借りて心療内科を受診しました。器質的な異常がみられないことからショックによる失声症だと言われたんですね。

いきさつをザックリ書いた記事です。

これね。タイトルの通りなんです。

たとえたら交通事故みたいなものですね。仕方ないことかもしれません。誤解があるままおしまいならそれも仕方ないことかもしれません。

寒い時期にほんと毎年まー、キツい目に遭うことが多いなとか。

書いていたら気分がちがってくるかな、とも思うのです。

1日から声が出なくなってパニックでしたし、訪れてくださる方や福祉の方には全て、筆ペンで筆談していた今週でしたが、ようやく、飼い猫の名前だけ、小さい声で出てきました。指は残念ながらまだまだ痛いのですが。せっかく久しぶりに活けた花も手を入れられず傷んでしまいました。いただいた蝋梅ですが、今年、この花を活けられることも私にとっての一歩前進でした。蝋梅、って茎が梅よりも柔らかいので活けやすくもあるんです。



ご近所の方から蝋梅、ロウバイの枝をいただいたのですが。活け花はもとより生活全てがアウトなんですから。

右手が使えない=お仕事ができない、生活に差し障りが出てしまう、です。

てか、突き指ってもう、小学校の体育でバレーボール以来ですが。その時は左手?の薬指でしたし、特に母親から髪を洗ってもらったりしていたので生活にあまり不具合は感じませんでした。ピアノのレッスンを休める口実ができたからまあいいか、って。

あれもやっぱり今頃だったような気がします。ピアノの発表会が迫っていてそれだけが気がかりでした。

二月は嫌いな月になりました。いつからでしょうか。

かつていた青い瞳の戦友、愛猫りりこを見送ったのもやはり二月です。二月二十日は彼女の命日です。

平成31年、2019年か。りりこは虹を渡りましたが。その後元号は令和になりました。
彼女がいなくなる前の年、りりこのガン闘病に必死だった2018年の暮れのことでしたから。約4年以上前ですね。紹介された小さな医院に行く途中、街中のクリニックでしたから歩いている途中、少し人混みに疲れて休憩していたんですが、その正面に

「顔相・手相・占い二千円」

と手書きで書かれた看板、そして手相や占いの内容の書かれた紙を張りつけた机の横に気難しそうなおじいちゃん占い師さんがこちらをじっ、と見つめていて目があっちゃいました。スマホにイヤホン繋いでいていつものように音楽聴いていたのですが……。しかも私のメガネには少し深めの色が入れてあるんです。

目を反らして背中を向けて携帯灰皿と煙草を出していましたが。煙草を喫っている間も背中におじいちゃんの視線が突き刺さります。

あー!もう、ロックオンされたか、って。

あまり手相占いは信じてはいません。細かい線は消えたりもしますし曖昧なものだととらえてはいますが。
おじいちゃん、
寒空の下にずっと立ったまま、誰かが占って、とくるのを待っているのかって。おじいちゃんが気の毒になってしまったのですよね。気難しい顔で立っていたまんまのおじいちゃんがひどく気の毒になってしまったんです。
父くらいの年齢に感じました。

(私)  あ、あの手相……。
(おじいちゃん)  両手見せて。

黙って両手の手のひらを出す私。

(おじいちゃん) ふーん。ふーん。あー、ふーん。

私はおじいちゃんの靴がきれいに磨かれていたことになぜだか安心感を抱きました。

「旅をしてきたのか。いろんな所に行ってきたね、たくさん旅をしてきたんだね、仕事かな?子供、は、二人か。二回結婚したのか、そうか。体はあまり丈夫ではなさそうだけど今までたくさん頑張ってきたんだね。ひとりで。たくさん裏切られたりもしてきたんだね。繊細な人だね、だけどこんなに豊かな丘の持ち主だ。大丈夫、幸せになれるよ。」

うーん、だいたい当たってはいるけど。実際にひとりしか生めていないから子供はひとりなんだけどな。あっそうか!
今、猫が2匹いるからそれかぁ?などと妙に納得もしました。

気難しい顔がほころんでいくおじいちゃん占い師さんに代金の二千円を渡して会釈して立ち去りました。
おじいちゃん寒くないだろうか?だけどずいぶん予定より遅くなってしまったし二千円の出費は痛いな、とか思ってクリニックへと歩いていたら風に舞う紙くずが足元にカサカサと。なんなんだこれ。

マナー悪い人が多いな、とかぶつくさ言いながらそのくしゃくしゃに丸まった紙くずを拾いあげたら千円札が二枚。えっ?二千円拾ったよ?さっき二千円占い代に、って。どういうこと?

ボランティアしたかのようにいい気になっていた自分を恥じてもいました。
その時はまるで狐につままれたような気分にもなりましたがおじいちゃんの占いを信じてみよう、って思えました。

生きていたらいろんな人の数だけいろんな人生があるから。

二月は逃げる……。大正の時代に生まれた祖母の言葉のように月日が経つのは本当に早いものです。

寒空の下に机。折り畳みの椅子には掛けず、ずっと立ったままのあのおじいちゃん占い師さんにはあれから会ってはいませんが。

人間万事塞翁が馬。
出会いは一期一会。

ようやく小さい声で

…ちゃーちゃん、ってしかまだ言葉は出てこないけど。

きっと落ち着いたら以前みたいに声も出せるだろうし、指はそのうちなおるだろう、今はこらえる時なんだな、って。

仕事再開は明後日の予定ですが。指先使うから不安がありますが。

今日はここまでにします。最後までお付き合いくださいました方、ありがとうございます。
またつらつらつらつら書いていきます。

上を向いて歩こう!


                   ゆー。
                  

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姫崎ゆー
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