「安西水丸 地球の細道」展
2014年に開催されていた「安西水丸 地球の細道」展の記録。
原画はさすがに印刷で見るより鮮やかで、行って良かったです。眼鏡や筆記具などの愛用品にもじ~ん。
スノードームのコレクションは水丸さんが作った訳じゃないのに、やっぱり水丸さんの世界。エッフェル塔の下で恋人たちが肩を寄せ合っていたり。水丸さんが選び、愛していたもの。
会場で流れていたドキュメンタリー映像も勉強になった。アメリカ南部に行って三人のフォークアートの画家と会い、話を聞き、一緒に絵を描く。フォークアートというのは市井の人々が作る素朴な作品のこと。
貧しい日々の中でも決して描くのを諦めなかった人たち。描くことで厳しい日々を乗り切った、と言った方が正確かもしれない。彼らの力強い線に怖気づき、挑み、共に楽しむ水丸さん。
「達者になってしまい、初心を忘れてしまうこと」
を何より恐れ、それを避けるためにひたすら心を砕いていた。
水丸さんに教えてもらった心意気を、私も大切にしようと思う。フォークアートの画家のように、日々の暮らしの中で文章を書き続けよう。上手いかどうかじゃなく、本当かどうかなんだ。