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【裏話】過去使われてきた金融機関を欺く不動産融資テクニック7選

不道産投資が活況だった10年程度前には、非常に多くの融資テクニックが蔓延していました。

今では自己資金の提示額が非常に大きいことから、以下に記すような金融機関を欺くテクニックは使えなくなってしまいましたが、
不動産会社、不動産投資を進めるセミナー運営会社などが
あの手この手で、融資を引っ張りっていました。

そして時に金融機関と連携した、通常では考えられない融資手法を提供していたことから、社会問題となったスルガ銀行の不正融資、かぼちゃの馬車事件なども発覚することで、融資テクニックは、ほぼ塞がれてきた経緯があります。

今日は、そのようなテクニックを活かした不動産融資獲得の裏話を記してみたいと思います。具体的な内容はあえて伏せておく部分もありますが
そのあたりは今でも行われている部分もありますので、業者の餌食にならないように知識経験の浅い投資家さんは注意されてください。
(その辺はご自身でお調べくださいね)


アパートメーカー、デベロッパー、悪徳不動産業者ら、あの手この手を使い、自己資金が無い人を言いなりに行われてきた預金資産を欺く内容が蔓延。

テクニック① 通帳中身入れ替え預金資産増額

かつての通帳はホチキスのような芯でページがつながっていたことから、表紙(裏表紙)と中身を他人の資産のある方の通帳と入れ替えて金融機関に提出した時期が横行していました。
現在の通帳は糸紐でページが縛られていためその技は使えません(しかしできそうな感じもしますね)

テクニック② 通帳写しの桁数を増額する手法

過去スルガ銀行の問題が発覚する前、ほとんどの金融機関は、預金資産の確認のため、通帳の写し(コピー)を提出するように求められてきました。当時、一部金融機関はその確認もなく、ヒアリングだけで資産確認を行なったところもありましたが、現在は原本確認はほぼ必須となっています。
テクニック②として、その通帳写しに際して、PCなどに通帳を取り込み、桁数を一つ増やすといった古典的なことが行なわれていました。 
主に投資家よりも業者が勝手に行なって口裏を合わせるようにとした行動が広まっていました。

テクニック③ オンラインバンキングを使った悪どい手法

通帳写しではなく、オンラインバンキングでしか資産を持った口座がないと偽り、オンラインバンクの画面の桁数を増やす行為も横行。
この後、知識をつけた金融機関は、そのオンラインバンキングに目の前でログインして送金手続きしてみてくれと確認を目の前で行うようになり、その後生まれたのが、金融機関になりすましたオンラインバンキングの偽画面を作る業者、悪い不動産投資コンサルまで現れました。
時には、中古のATMを購入してきて、打刻したりする強者もいたそうです。

テクニック④ 売買契約のフカシ技 二重売買契約詐欺

不動産取引すると見せかけた、金融機関提出分の売買契約の金額を大きく改竄した内容が横行しました。 9000万円の物件金額に対し、1億円の物件金額に設定することで、1000万円多く融資を引こうとさせる業者が行なっていた手法。
9000万円で自己資金1000万円だったらば、1億円引けることで、自己資金ゼロで買えるようにする考えの内容。 実際の登記時の売買額、取得費用(基礎償却額)は決算書などに乗ってしまうので後に確実にバレてしまう。(金融機関は分かっていても言わない、金融機関内部の信用情報的に問題があると記載されます)

テクニック⑤ 三重売買契約による仕入れ、融資、売却時の利益を巧みにコントロールする手法

テクニック的に、④の売買契約において、自己資金を使わず融資を多めに引っ張ることで購入し、将来売却を行うときの為に、購入金額が非常に高く設定された3つ目の売買契約書を用いて、決算を通し、売却時の利益を圧縮する非常に悪い手法。 
1、実際の売買契約は安い金額の為、業者との見交わし、物件を購入
2、フカシた売買契約で融資を通して、自己資金を使わないで融資を取る。
3さらにフカシた売買契約書で決算を通し、簿価を上げておくことで、
 売却時の利 益が出ないようにする仕組み。

スルガ銀行の不正融資問題は社会問題となった。今でも未だ訴訟は続いています。

テクニック⑥ 預金増額の融資テクニック

預金資産を増やすことが第一と考えていた業者は、悪どい手法で色々な融資を引っ張って自己資金を作る行為を手伝っていました。
1、リフォームローンを使って融資を引っ張らせる。 アパートメーカー、不動産会社が自宅リフォームを装おわせ、自己資金を作らせていた例。
(この例だと個人信用情報に掲載されるが、掲載されるタイミングを見計らって進めていた、または、自宅や実家のリフォームだと言うことで、意味のある融資だと理解させたケース)
2、預金を担保に入れて、同額の融資を引き出して、両方の総額を見せ金とした例。
3、アパートメーカー、業者が預金を貸し出し、移動させ融資を取り付けるケースが横行。その代わりに総事業の増額、手数料増額などを要求された話も聞きました。


預金の貸し借りテクニック。一番最初になくなった不正融資の手法。

テクニック⑦ 多法人スキームによる同時購入テクニック

テクニック1から5までを駆使して、さらに、金融機関を欺くため、法人を複数設立し、さまざまな金融機関に、物件を業者から同時に複数持ち込み、法人ごとに融資を受ける手法。
不動産投資を始められる方初期に大勢がこの手法を使うことに懸念を持たず、多くの金融機関が期限の利益の喪失を実行したことでも有名(りそな銀行は6%の金利をかけたことでも有名)
法人は会社や金融機関からバレないように、レンタルオフィスなどに場所ごとに1社づつ設立し、(実家や、知人宅など複数箇所)登記簿から個人名を特定されないように嫁さん、親、親族なども使い数十社設立し、一度に1年間で50億円〜100億円などの物件を購入した強者も存在しました。
複数の法人を当時の金融機関の調査では調べることは極めて困難だったことを悪用した方法でしたが、今では、登記簿図書館、ネットで個人情報の収集(Twitter、FBなどのSNSやブログ記事)などから、個人を特定するなど、巧妙に調査を行なっています。
また、法人調査を独自に行なっている独立した金融機関に属する企業もある為、バレてしまう確率はかなりの物です。
個人的に、この内容は、当時最も広まった融資テクニックだと感じていますが
金融機関自体が、当行専用の法人を作ってくれないか?といった、金融機関主導型の法人スキームも見受けられました。


このような様々なテクニックは、金融機関を欺くことが目的なものが多い内容です。しかしながら、そのような悪い方法で融資を受けることで、スタートさせることができるような厳しい属性の人もいたのは事実。
このような内容を理解し、利用されないように歩んできた人も多いと思いますが
儲かる多くは業者であり、実は金融機関も貸し出し残高が増えることから、目を瞑ることも多かったのでは無いでしょうか。

ただし、帳簿に載る金額や、火災保険設定額、売買契約額などと実際の金額、契約額に差異があることが認められると、色々なペナルティや、モニタリング、格付け、設定される金利、そして次の融資などに現れることになります。

これら以外のテクニックも、まだまだ存在します、それは今の市況でも使える物ですが、それらをお伝えすることはできません。
最も、預金資産が数億円実際に手元にあるような方々は、テクニックすら使う必要がなく、金融機関から優遇された扱いを受けることになりますので
そのような環境に行ける人になるには、真っ当に正しく経営を行ってきた実績が求められます。

いつまでも悪いことばかりしていては、進むことも、後退することもできず
破綻する人、人に騙されることが多い人などになってしまいます。

投資は自己責任とはいえ、これらの悪い手法を理解して、
決して手を悪に染めないように心がけてください。

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