展示感想:河野太郎展 JINEN gallery
開催中の河野太郎展、行ってきました。
これまでは、水の中でたゆたう緑のような作品が、中心だったのですが、今回は、新しい試みの作品が並びました。
緑の後ろに、バックとなるような鋳造された板が組み合わされてます。
あたかもキャンバスに描かれた絵画のような佇まいです。立体としては、茶室に飾られるようにも思います。
河野さんの作品は、物質に閉じ込められた時が、特徴ですが、背景の金属と造形の金属の違いが、流れる時間の幅と速さのコントラストを生み出しています。
そのためか、新しい手法では、切り取られた時間という印象をうけました。
けれどもこの物質感の違いは、鋳造だからこそでるので、木彫では、あらわしにくい表現です。
更に今回は、金属塊のなかに彫り込むように形をあらわす表現をされています。これは、カトリックの教会建築のグリーンマンや、日本家屋の欄間を思わせます。
あたかも神様や仏様が、この世に具現化するかのようなイメージに近いかもしれません。
今週いっぱいですから、ぜひ寄ってみてください。
JINEN galleryで同時開催されているの濱口 佳純 展ですが、彼女は、河野太郎さんの伴侶です。
御夫婦の作品を比べてみるのも、なかなか面白いです。
JINENgalleryは、最近引越しされました。人形町の日乃屋カレーの横の入口からお入りください。