表現再考:綿の柎(はなしべ)開いて
いよいよ季節は処暑です。暑かった夏の日差しが、いよいよ秋の風に変わり始めるころです。
「処暑」という熟語は、暑い処とついついイメージしてしまいそうになりますが、「処」というのは、きりもりする、取り捌くという意味だそうで、処理、処分、処罰というように使われる意味です。
ですから暑さ、暑かった時期を、取り捌くというイメージです。たとえれば、衣替えにタンスを整理する感じでしょうか。
七十二候では、綿柎開ですが、この「柎」というのはハナシベとよんで、うてな、花の萼のことです。
綿柎開は、綿の萼が開いて、白い綿があらわれた様のようです。
綿を集めて冬に備えた衣装をあつらえ始めるということなのでしょう。