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画廊に行くようになって気がついたこと その62

 最近行った画廊であった作家と話をしました。  
 
ひとりひとりが、納得できる表現を目指して作品を作り続けているんですよねと言ったところ、その作家も、結局のところ、なんでやってるかというと、好きでやってるんだとしか言いようがないんだよねって笑っていました。

 表現というのは、これまでの何かをなぞりながらも、自分の感性にしっくりくるところに持っていこうとするものだと思います。
 既存の何かを超えていこうとするところに、〈自由〉〈選択〉というものがあります。

 既存のものをより、洗練させて完成させようとするひともいれば、それを束縛として新しい何かを掴もうとするひともいるでしょう。
 陰、陽ではないですが、理想を具現化、物質化しようとする傾向があるのか、物質の先に理想を求めていこうとするのか、そこには、タイプもあるかもしれません。

 その確信やためらい、そんなものも筆先にはあらわれたりもするので、ひとが成す作品は、やはり、直に見た方が、面白いよねと、作家と談笑していました。

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