表現再考:錦秋
和菓子という形式の中での表現は、いろいろ考えさせられるものがあります。練り切りや饅頭の皮、羊羹や寒天に色味をつけますが、そこに、別の色彩を加えていく。
それも、掌に乗るような小ささのものにです。
手作業の一点ものでありながら、毎日、幾つも幾つも作られお店に並んでいます。
今日は、お盆の中日ですが、立秋の節気の真ん中でもあります。「錦秋」というのは、木々が紅葉して重なり合い染まった有り様が、艶やかな織物、錦のようであるということですが、色をつけたきんとんを重ねることで、表してます。
口にいれても、その微妙な違いはわかりにくいでしょうが、目で味わうというものです。
ちなみに「綿秋」という言葉もあるようですね。