表現再考:鴻雁来
二十四節気も、ついに処暑から白露に移りました。白露の初候は、本朝では、草露白、草のつゆしろし、で朝露が結ぶさまを描いていますが、宣明暦では、雁が飛来し始めるの意の鴻雁来です。
本朝七十二候と、宣命暦の七十二候を比較したとき、目立つのが、鳥の渡りの時期を表したもののズレです。
大地を大きく渡る鳥にとっては、ひとつの航路でも、それをみるひとにとっては、暮らしの場所によっては、大きく時期がずれるのも当然のこと。
ちなみに本朝七十二候の鴻雁来は、ちょうど一月後の秋分を越えた寒露の初候になります。