破行【はこう】
サクッと検索すると、
破行とは、
つりあいがとれない(まま進む)こと。
なのだそうです。
授業では、
歩行【ほこう】について学ぶ中で、
様々な、つりあいのとれない歩き方。
破行がどんな疾病によって起きるのか。
ということを学んでいます。
学校に入ってから、
最も耳にすることの多いのは、
間欠性破行【かんけつせいはこう】。
普通に歩いてると痛みが出てくる。
のですけど、
楽な姿勢でちょっと休むと痛みが治ってまた歩ける。
でも、歩いてると、、、
ということを繰り返す破行です。
脊柱管狭窄症【せきちゅうかんきょうさくしょう】という
腰痛疾患でとても多い症状に特徴的な破行の症状。
脊髄さんやら神経さんやらがワイワイ通ってる脊柱管が、
なんらかの原因によって狭窄しちゃってる。
なので、
痛かったり、痺れたりする。
腰痛は辛いですもんね。
二本足で立ってるヒトという種類の生物には、
どうしても、負担が掛かってしまう。
その負担が「様々な原因」を引き起こす原因とも言えるので、
なるべく負担がかかってるんだよなぁ。
大変だよな。
って、たまには腰にも元気なうちに声をかけといてあげたい。
なんて思うものの、
なかなか労ってあげられないのもヒトの性【さが】でもあります。
冒頭のスマホの辞書機能が教えてくれる、
「つりあいがとれない」
のが破行なのだとしたら、
ヒトってそもそも破行の生物だなとも思ったりします。
心臓なんかちょい左にいるじゃないですか。
そのせいで肺なんかはおんなじ浮き輪を2つ備えてるかと思いきや、
心臓んとこえぐれてて、左の方がチイちゃい。
腎臓だって2つあるんだから、左右対称にあって良さそうなもんですけど、
右にデッカい肝臓がいるせいで、
肝臓に押さえつけられるように右の方が左より下にある。
ワタシの右目は見えないし、
前十字靭帯を切っちゃって手術で良くしてもらったものの、
切ったのは左膝。
右が頑張ってくれてるのか、
太ももの周計は右の方が3センチくらい
太い。
ヒトも破行なら、
ワタシも破行。
つりあいなんて、そもそもとれてない。
って思うんです。
半身麻痺の方もつりあいがどうにもとれない。
脊柱管狭窄症で悩まれる方も悲しいけどつりあいがとれない。
つりあい。
ってなんだ?
って思うとですね。
ここよりあっちとか。
1人より2人とか。
家より市とか、
市より県とか、
県より国とか、
国より世界とか、
辛い時って小さく小さく物事を見たり感じたりしちゃいますけど、
なるべく、少しでも、ささやかでも、
小さいより大きく
見たり感じたりってことで、
助けられたり、助けたり、
ってことで、
つりあいがとれる。
ってことなのかなと。
普通が普通じゃないのってキツいですけどね。
破行の治療があるとしたら、
助け合う。
ってことしかないのかなと。
思えば、
ヒトって神秘的な生物は、
細胞の、
組織の、
器官の、
臓器の、
素敵すぎる助け合いで成り立ってるのは間違いありません。
人体から学ばなきゃいけないことは、
まだまだたくさんありそうです。