【第2回】追分だんご本舗 新宿本店/新宿三丁目
📍「追分だんご本舗 新宿本店」
ジャンル:甘味処、和菓子、かき氷
頂いたもの:かき氷(宇治金時)
訪問日:2023年5月
金額:1485円
この日の東京は暑かった。最高気温31度の夏日。
暑かったり寒かったりを繰り返して、最近はずっと暑さが続いている。
いよいよ夏がやってくる。
「三度の飯よりかき氷とアイスクリームが好き」かもしれない私にとって、夏はワクワクする季節だ。
それと同時に、鼻息荒くガチガチの戦闘態勢になる時期でもある。
なぜなら、最近の「かき氷ブーム」の影響で、魅力的なかき氷専門店や大行列覚悟の人気店が増えているから。
計画的に動かなければ周りきれないし、数日前からの予約必須のお店が増えている。暑い日に、ふら~とお店に行ってみて、偶然美味しいかき氷に巡り合うなんてことは少なくなってきているのかもしれない。
最近のかき氷は、それだけをお目当てにわざわざ食べに行くものなのだ。
そんなわけで、私もかき氷を食べに行った。
今年初のかき氷。
この日は通院している病院の受診日だったので、その帰りにどこかのお店でかき氷を食べることにした。気温も31度の晴れ予報。かき氷日和ではないか!
悩みすぎる性格の私は、かき氷のお店を調べに調べ、迷いに迷い、食べログを読み漁った。
各店舗のかき氷の写真を見て、自分の好みのものを品定めする。
私の求めるかき氷は、最近流行りの「パフェ」のようなものではなく、進化系のものでもなく、スタイリッシュなものでもなく、なるべくシンプルで氷そのものの味を楽しめるようなもの。悩みすぎて、一度はかき氷をやめて、フローズンヨーグルトを食べに行こうともしたけれど、やっぱり求めるものは氷だった。
「かき氷なんて、ただの氷にシロップをかけたものでしょ、ほとんどシロップの味でしょ、それで1000円いくらも払うなんて」と自分に言い聞かせたりもしたけれど、やっぱり食べたいものは食べたい。
向かったお店は、新宿三丁目駅からすぐの「追分だんご本舗 新宿本店」。
王道かつシンプルなかき氷を求めた結果、ここに決めた。
かき氷を少しでも美味しく食べるために、わざわざ新宿駅からお店まで歩いた。
新宿三丁目駅から行けば、本当にすぐ目の前なんだけれど、軽く汗をかいた方が美味しく食べられる気がした。
けれど、新宿の喧騒やごちゃごちゃした感じが苦手な私にとっては、この行動は自分を疲れさせただけだった。
無事お店に到着。
お店の手前では和菓子が販売されていて、たくさんのお客さんが並んで買っていた。
喫茶スペースは、その奥にある。お店の入り口前には、食品サンプルも置かれていた。
時間は12時ちょっと過ぎ。
喫茶の開店時間が12時からなので、お店はまだ空いていて、先客は1組だけだった。
店内は小さめで、座席数もそこまで多くはないので、タイミングによってはかなり並ぶことになりそうだ。
奥の席に座ると、店員さんが温かいお茶を出してくれた。かき氷を食べようとしている者にとって、サービスのお茶が温かいのはありがたい!
別でホットドリンクを注文せずに済む。
かき氷メニューを見ると、たくさん種類があって迷った。
来る前にあれだけ「いちご」にしようと決めていたのに、胃袋は完全にいちごだったのに、いざメニューを見ると決意が揺らぐ。
どれも美味しそう。
目の前のサラリーマンの方が、「黒蜜きなこ」(バニラアイストッピング)を注文しているのを見て、「美味しそう~」とまた決意が揺らぐ。
あんずも美味しそう、黒蜜もどうやらこだわっているらしく、もう全部美味しそう。
けれど、お団子をはじめとする和菓子が人気のお店なのだから、ここは「ぜんざい餡」がのった「宇治金時」にしようと決めた。バニラアイスがのったバージョンもあったけれど、シンプルなものが一番美味しいし、欲張っちゃいかんよ、と自分に言い聞かせて「宇治金時」を注文した。
待つこと約10分。お客さんも少なかったから、これくらいの待ち時間で提供していただけた。
いよいよ待ちに待ったかき氷の登場。
もうこの瞬間が最高に幸せ。
ずっと食べたかったものを、店員さんが机に持ってきてくれるこの瞬間。
最高。
食べる前から大興奮。
かき氷の味は本当に美味しかった。想像以上の味に驚き‼️
氷はふわふわで、すっーと口溶ける雪みたいだった。
シロップも何もかかっていない部分でさえ、氷が甘く感じた。
それほど氷それ自体が美味しかった。
「これこれ!これよ!」とかき氷を頬張る。
こういうかき氷が私は好み。とにかくシンプルで氷それだけで食べても美味しい。シロップは最低限でいい。
宇治抹茶のシロップは甘すぎなくて、とても上品だった。
「香り高いってこういうことか~」と、調子にのったことを心の中でつぶやいてみる。
抹茶のほろ苦さは、トッピングの「ぜんさい餡」と相性抜群。
「ぜんさい餡」は、豆がつぶれすぎていなくて、小豆のふっくら感がしっかり残っている。小豆がホクホクしている感じ。甘さ控えめで、全くくどさがない。
「お汁粉をもう少しとろっとさせたぐらいのゆるめの粒あん」だと思って食べていたけれど、メニューを見たら、「ぜんさい餡」だとしっかり書いてあった。
飽きがこないように、かき氷全体には抹茶のシロップがたっぷりとかかっているし、底の方にもあんこがしっかり潜んでいる。
バランスよく食べられなくても、上からザクザク食べていけばいい感じにいただける。カレーライスを食べるとき、ルーとライスをバランスよく食べられないタイプの私でも大丈夫(ライスがいつも残る謎)。
こぼさないように縁から掬って、中心に向けて氷を崩しながら食べた。
雪の山を崩す快感。
カップとかに入っているものは、こぼす心配もないし食べやすいけれど、やっぱり物足りなさを感じる。
このこぼすかこぼさないかのギリギリを攻める感じが、かき氷の醍醐味。
どんどん食べ進めて、だんだんお腹に溜まってきた。
ひとりで新宿まで来た緊張感と、お昼時の強めの空腹感もあって、なんだか胸焼けがしてきた。
かき氷それ自体は、すごく美味しいのに、自分の体調との兼ね合いがとれず、ぜんさい餡を残してしまった。
もちろん完食したかったけれど、これ以上食べたら多分後悔するぞと思って泣く泣く残した。
それだけ別容器に入れて、お持ち帰りしたいくらいに美味しかったのに、、、、虚弱体質すぎる自分にイライラ。
店員さんが、温かいお茶を注ぎに来てくれた。
ぜんさい餡が残っているのを見て、「あずき苦手でしたか~!?」と心配そうに声をかけてくれた。
「全然!大丈夫です!」と必死に答えたけれど、本当に申し訳ない気持ちになった。あんなに美味しいのに、本当にごめんなさい。。。
滞在時間、約25分。
空いていた店内も、私が帰る頃には既に混んできていた。
平日のお昼時ということもあってか、1人で来店しているスーツ姿のサラリーマンの方が、何組かいらっしゃった。
お会計は、外のレジで精算する。
和菓子を購入するお客さんの列に私も並んだ。
ついでに、家族へのお土産をと思い、「よもぎこしあん」と「豆餅」を購入した。本当は桜餅が欲しかったけれど、季節的になかった。そりゃそうだ。
本当に美味しかったので、大満足で幸せな気持ちになった。「あ~来られてよかった~」としみじみ。
何より、店員さんの温かく親切な接客が素敵だった。とても丁寧に対応していただいて、居心地よく過ごせた。
ぜひまた来たい!次回は、「いちご」か「あんず」にしようかな。
教訓として、空腹過ぎる胃にいきなりかき氷を入れるのはやめよう、無理に暑いなかを歩くのはやめようと思った。